みなさんお馴染みの3つの言葉が並びました。
さてこの3つの言葉、を図式化してみるとどうなるのでしょうか?
上の図から分かることは、陰陽という概念が全てを抱合する、それがマクロビオティックということです。
必要条件の陰陽と十分条件の一物全体、身土不二。
一つの物を丸ごと頂く、それが一物全体ですが、それは何も食べ物だけではありません。
食べ物という字は、「人」に「良」と書きます。
人を人たらしめているものを単に口から入れる物に限定するのはいかがなものかと思います。
人が現象界というこの世に生きている限り、その「環境」とは不別の関係にあります。
陽性な求心力により物質化し、この世に陰陽の調和のもと具現化した人間という生命体はその陰陽調和という環境の産物であり、その事実からはのがれることができません。
環境との不別を認め、その環境の下、人間が生きているとするならば、そのわれわれはまさに環境の一部であり、その環境そのものといえます。
ご周知のとおり、われわれは部分の集合ではありません。
科学は物事の細分化していくことで、その本質を探究していくという方法論を採用し、それはついにミクロな世界の頂、量子論の世界に足を踏み入れました。
ところが、その先の世界に足を進める際、哲学という別の学問の力を必要とするに至り、そこにおいて科学の限界が露呈しています。
マクロビオティックにおける本質探究の方向は、分析的に細分化されたミクロの世界のさらに先を哲学という別の学問を採用することなく、それ自体として完遂しうるもの、すなわち一なる無双の原理に求めるものです。
細分化された細胞の単なる寄せ集めが人間なのではなく、陰陽の調和した姿が真の「人間」です。
アレキシス・カレル著,桜沢如一訳「人間-この未知なるもの」の再読をおすすめします。