2012/12/28

食の自由

先日ヨガの専門誌から取材を受け、七号食についてお話しました。
(七号食について詳しくは幣協会出版「ゼン・マクロビオティック」ご参照ください)

七号食というのは始めは苦しいのですが、ある段階から楽に出来るようになります。
玄米を食べる方の多くの方が腹持ちが良い、間食をしなくなると感じています。
白米だとたくさん食べなくてはならなくなり、それは食べるというより食べさせられるといったほうが正しいでしょう。
マクロビオティックは自由に食べ物が食べられなくなると思われがちですが、見方を変えればそれは食において自由を取り戻しているのです。

葉緑素が太陽エネルギーから炭水化物やたんぱく質を作るように、生命は太陽エネルギーによって生かされています。
日光は赤(陽性)から紫(陰性)まで陰陽全てを含んでいますが、玄米も求心性、下降のエネルギーから拡散、上昇するエネルギーまで陰陽全てを含んでいます。
そのため玄米を食べると余分なものがいらなくなりますが、白米だとそうはいかず不足を補うために色々食べたくなってしまうのです。

以前、和食の料理人である道場六三郎氏の一番弟子の方とお話する機会がありました。
彼のお父様は玄米食をされているらしく、彼はマクロビオティックはお酒が飲めないことが一番辛いといいました。
普段玄米と少しの副菜を食べていてたまに飲むお酒がなんとも美味いんだよと言うと彼はとても喜びました。

何でも食べるというのは本当の自由ではないのです。

2012/12/26

心のあり方


現代は物質万能主義の世界といえるでしょう。
エネルギーは石油や原発、経済はすなわちお金、教育は知識を覚えること、国防はいかに軍事力を持つか、というようにこれらが無いといけないということになっており、心のあり方はまるで認められていません。

陰陽は心を考える手段であり、陰陽で見れば心が広くなるのです。

先日もお話した統合医療学院の忘年会で賛同を得られた話です。
現代は携帯電話が無いと恋愛できなくなっています。
昔は所謂以心伝心ができたので、携帯電話が無くとも恋愛ができました。
確かに携帯電話があればいつでもつながっていられますが、それは上辺だけの心の疎通ではないかと思えてなりません。

2012/12/22

現代医療と陰陽


先日、統合医療学院の忘年会に出席してまいりました。
おいしい玄米をいただきながらの会でしたが、集まった統合医療の指導者は皆マクロビオティックを意識し、陰陽をご自分の考えに取り入れておられるようでした。
熱中症への対応について陰性の人への対処と陽性の人への対処ではまるで違うという話で盛りあがりましたが、そのように現代医療には欠けている陰陽を取り入れる必要があると改めて認識しました。

2012/12/18

なぜ戦後最低の投票率になったか?


皆さんご存知の通り衆議院総選挙が行われ、自民党の圧勝に終わりました。
しかし今回は戦後最低の投票率になったと話題になっています。
投票率の低さの一番の原因は何でしょうか?

現代人は既に物質の豊かさは手に入れることができましたから、次に求めるのは精神の豊かさというわけです。
日本は機械文明が十分進んだのにさらに経済政策や利便を追い求める政策ばかりが打ち出されています。
日本はある時点では確かに工業立国であり、またその必要に迫られていましたが、本来は農業立国であるのです。
その物質の豊かさから精神の豊かさへのニーズの移り変わりに応えられる政党が無かったということでしょう。

2012/12/16

スピリチュアルとは


先日第三回マクロビオティック医学シンポジウムを開催いたしました。
今回はスピリチュアルをテーマに取り入れた内容になりました。
スピリチュアルケアについてはWHOでも議論されており、今後ますます注目されていくでしょう。

私なりの解釈ではスピリチュアルとは、幸福、または健康であるための条件の一つと捉えています。

人は眠っているとき夢を見ますが、私自身体が健全なときは楽しい夢を見ます。(マクロビオティックでは夢を見ずに熟睡するのが良い状態といわれますが)
しかしそうでないとき特に肉を食べたときなどは大抵血生臭い夢を見てしまいます。
このように肉体と精神は切り離せないものです。

では、精神を低める一番の原因は何でしょう?
それは「所有欲」です。
所有欲は生理的にバランスが取れていないときにそれを正そうと強い好みが表れるため生じます。
そうなると何か所有しないと満たされない、不安に駆られてしまうのです。

2012/12/10

Eight Macrobiotic Principles from Macrobiotics: An Invitation to Health and Happiness(マクロビオティックの8つの原理)



ヘルマン相原


マクロビオティックとは何でしょう?それに対する考えは無数に存在しますが、ここに挙げるのは私が考える最も基本的な8つの原理です。

1.    Ecology
原始的に肉食の西洋世界ではこの言葉(Ecology)は新しい言葉です。エコロジーという言葉が今日これほど有名になったのは、汚染や「過剰人口」に対する西洋人の恐怖が原因でしょう。この恐怖とはコインの反対側にある「自然征服」というメンタリティーにあたります。原始的に菜食の東洋において人々は自然との調和を図ろうとする傾向がありました。「エコロジー」という言葉も少なくとも4千年の歴史があります。中国では次の4つの文字によりそれが表現されてきました:

身土不二。肉体と土は二つではなく、一つである。

土は植物を生み出し、それは動物により食され彼らの血、細胞、神経組織、臓器となります。動物である人間は土の化身です。「人間、この未知なるもの(Man, the Unknown)」において著者のアレキシス・カレルは、「人間は文字通り土埃から生まれた。そのため、人の生理的、精神的活動は、その人物が居住する国の地理的構造と、彼(女)が食する動植物の性質に大きく左右される。」と述べています。

 人間は自分が生活する環境の周辺で収穫されるモノ、願わくば自ら育てた食物を常食とすることで健康と強健を保つことができます。人間は最も自由な動物であり、どんな気候にも適合できます。ところが、単に生き続けようとする場合でも我々はある種の要因(気温、水、砂糖、ミネラルの水準など)を一定に保つ必要があり、また、健康になるためにはさらに一層の努力が必要となります。従って、生理的、精神的なコンディションを一定に保つために最適な食べ物とは地元で育てられた食べ物なのです。

2.     Economy of life
 自らの幸福にお金が不可欠だと考える現代人は、お金の経済(マネー・エコノミー)を喧伝しますが、多くの人は自らのお金を貯蓄し命を絶っています。実際にお金は我々のある種の基本的なニーズを充足させることで幸福をもたらしますが、我々がそうした満足に飽き足らず、欲を張りさらなる慰め、利便性、娯楽を求めることで自らの幸福の喪失を招いています。

 例えば、過去4050年の間、農家の大多数はマネー・エコノミーという慣習をベースに殺虫剤や農薬を使用し収穫量を増加させ、それが大きな利益につながることで自らの欲望を満足させてきました。これは命の経済(Economy of Life)とは言えません。
  
殺虫剤は肥沃な土壌に不可欠な多くの生物を殺します(それはその土壌の産物である健康な植物や動物にも当てはまります)。農薬は土壌を酸化、弱体化させます。より多くの利益を求める短期的な大規模収穫へ過度に傾斜することで、自然の命のパターンが乱れ、自己破滅の様相を呈しています。また、そのような不自然な慣習は、いずれ土壌を過度に弱め、利益さえも減少させることになります。つまり、長期的には命の経済もマネー・エコノミーに変わることになるわけですが、その逆はありえないのです。輪作の実施や有機農薬(我々が食せないものを土に返すこと)を使用することで、我々の身体を剛健に保ってくれる食物の継続的な供給が十分に保障されます。命の経済は我々の食生活にも「無駄なく」活かせます。(禅僧が一粒のお米を台所に残すようなことがあれば当然厳しく叱責されるでしょう)。無駄にする食事が少なければ、その分を他の人に与えることができます。それこそ「人口過剰」問題に対する最も明白な解決策でしょう。アメリカの小売店、レストラン、家庭で廃棄される食べ物の量は驚くべきものがあります。

 我々が口に入れる食べ物という点に関して言えば、命の経済は主にホールフーズ(全体食)を食すことで体現されます。食べ物の一部だけを食すと、我々の身体は栄養失調に陥り、新陳代謝も乱れてしまいます。例えば、魚を丸ごと全部(尻尾、骨、頭、その他)食べるでしょうか?もし魚の身の部分だけ(タンパク質と脂肪が豊富)を食していれば、血液は酸性になりますが、他の部分(カルシウム、マグネシウム、ヨウ素、その他のミネラルが豊富)も食していれば、体の酸性をより簡単に中和することができます。肉食動物が不調を抱えることがない理由の一つは、全体食にあります。(もう一つの理由は活発な活動量にあり、その結果、食したモノから身体が必要としているモノへの転換が促進されます。)

 精製糖や他の合成化学物質は全体食ではないため我々の健康に資することはありません。「純(pure)」であるため有害なのです。穀物、野菜、豆、果物、ナッツなどに由来する砂糖(あるいは地元で栽培され加工されていない蜂蜜でさえ)を食すと、砂糖を消化するために必要となる多くのビタミンやミネラルも同時に摂取していることになるのです。

 全体食の一部を捨て去ることで発生する同様のことが小麦胚芽、ビタミン錠剤、精白粉、精製塩などにも当てはまります。例えば典型的な例として精製塩を挙げると、それはナトリウムと塩素以外(合成ヨウ素でヨード化されていない限り)ほとんど何も含有されていませんが、「無精製」塩は他のミネラル(ヨウ素も含め)が多数含有されています。

 この最初に掲げた2つの原理(エコロジーと命の経済)はおそらく自然な食事と農業に要約できそうです。つまり、加工されていない地元で栽培された全体食を食すことを通じ自らの身体を養い、我々が食べ物として使えないモノを土に返す。この2つを通じ(もともと1つであった)人間と土を健康で一つの全体として保つことができるのです。

3.    The Yin-Yang Principle
 陰陽論はコンパスです。東西の方角を示すコンパスが地理的な方向を示してくれるように、このコンパスは人生の方向を私たちに示してくれます。陰陽論(無双原理)は便利なツールです。それは無限の宇宙のなかで自分がどこにいるのかを見つけ出す手助けとなり、自分が摂る食物とそれが自身の身体と心に与える影響を分析することを可能とし、私たちを幸福に導いてくれます。

 あらゆることは陰陽の観点から分析が可能です。別の言い方をすれば、この絶えず変化する世界におけるあらゆる物事は相対的だということです。例えば色について考えてみます。この全宇宙は絶えず揺れ動いている陽と陰の電荷を持つ電磁フィールドであり、電磁波を作り出しています。これらの波長のいくつかは神経系によって感知され、私たちが「色のスペクトル」と呼ぶものに変換されます。
 
可視光線:紫外線-------オレンジ--赤外線
 
赤は私たちを暖かく、興奮(動き)させます。これを「陽」と呼びます。遠心性(膨張性)と求心性(収縮性)は相対界に最初に現れる二つの力であり、あらゆるものを生み出す力です。この二つをそれぞれ「陰」「陽」と呼びます-ただ、反対の性質(対比)を表す二つの言葉が他にあればそれを使っても問題はありません。観察、論理、直感により私たちは次のモノを陽に分類します。時、動、内、男、動物などです。そして、次のものは陰に分類します。宇宙、休、外、女、植物などです。紫は心を静めてくれるため、これを陰と呼びます。しかし陰と陽は常に相対的な言葉であるため、例えば青は緑より陰と言えますが紫よりは陽と言えます。植物の世界は(クロロフィールの認知を通じ)緑で表され、動物は(ヘモグロビンを通じ)赤で表されます。男性の生理的スペクトルは赤~黄に分類され、陽性です。そのため-特に陽性の食べ物を多く摂取したときは-陽は陰を引き付ける(陰は陽を引き付ける)ため陰性の食べ物を食べたくなります。

 次の表は食べ物の陰陽観の概略と、食べ物について述べる際の手段である色の対応表です。陰性の食べ物と陽性の食べ物は切り離せない関係です。この表は画一的なものではなく、例外もいくつか含まれています。陰の方に分類される食べ物は、より陽性が強い分類の中では他の食べ物より陽になります。例えば、ゴボウは根菜であり豆よりも陰性な食べ物ですが、大豆は陰性な豆で、ゴボウは陽性な根菜であるため、大豆はゴボウよりさらに陰性な食べ物となります。
 
表)
-合成薬-天然薬-砂糖--イースト-はちみつ-果物--ナッツ-葉菜-根菜-豆ー穀物--味噌--醤油-未精製塩----精製塩-

-紫外線-------オレンジ--赤外線-

 乳製品をこのように分類するのは非常に難しいですが、それは乳製品のなかにも陽性が強いもの(ヤギ乳、ヤギチーズ、ロックフォールチーズ(羊乳でつくる香りのとても強いチーズ)、エダムチーズなどは味噌と同程度の陽性さを持つ)もあれば、陰性が強いもの(はちみつと同程度の陰性さを持つクリームやヨーグルト)もあるからです。牛乳やチーズ、バターなどはこの間になります。アルコール飲料の多くは陰性が強い(砂糖と油の間)ですが、なかには(自然発酵させた酒やビールなどは)果物と同程度の陰性しかないものもあります。また、アルコールは砂糖と比べ人体へ影響を与えるスピードがはやいですが、たいていは1、2日で抜けます。一方、砂糖の影響は最低でも通常1週間は続きます。砂糖の影響はそれほど顕著ではないですが、長い時間続くという点も指摘しておきたいと思います。

 男性の生理学的スペクトルは通常、黄~赤色と指摘しましたが、頻繁にあるいは多量に「緑」の食べ物(果物や緑の根菜)や「青」の食べ物(油、イースト、はちみつ)を食べなければ、体調のバランスを維持することはできます。同様に、未精製塩よりも陽性なものは全て-個々人や常に変化する多くの環境因士に依存されつつもそれほど頻繁に摂取しないのであれば一般的には害はないですが-この気候風土上、乳製品と同様に健康に資するものではありません。当然、表にある通り、油よりも陰性が強いものは厳しく避けられるべきであり、合成薬はその最たるものです。

 これまで述べてきた陰陽原理に基づく示唆は、エコロジーと命の経済に密接に関係しているため非常に興味深いものです。例外のように思われるもの(天然薬)であっても、我々の風土ではそもそもそれが殆どないため、まったく例外ではないのです。その大部分は合成されたものか、輸入されたものか、南国の方の種を植樹したものかの、いずれかにあたります。輸入はエコロジー(地元の食物)に反し、種の移動も同様です。植物の食習慣を急激に変えることは自然に反します。南国の種が温暖な気候に順応するには、仮にそれが可能であったとしても、通常2・3百年かかります。種を当地に移し植樹した植物の方が、原産地から直接(植物を)輸入した場合よりも明らかに弱々しくなるのは理由の一つがそれです。

 精神を陰陽で見てみると、陰性の食物は陰性の感情や考え(不安、疑念、欺くなど)を招き、陽性の食物は感情や考え(敵意、騒がしさ、無愛想など)を招きますが、良いバランスが取れれば調和と平和へ私達を導いてくれます。

 ではどのようにバランスよく食べればいいのでしょうか?
 
 極端に寒い気候(そこでの主食は肉と魚)を除き、穀類と野菜類が健康な人間に最も近い食べ物であるため、私達の主食となります。もし暖かい気候で魚を食べたら、そのバランスを取るために多くの生野菜、さらには果物も必要となります。極端に寒い気候にいる場合を除き、陽性が強い肉とのバランスを取るためには多くの果物やハチミツが必要であるため、その(肉の)摂取を控えるようにします。また、先掲した表の中央にない食物を多量に食べるのを避けます。砂糖は非常に陰性が強いため、そのバランスを取るのは不可能ですが、ハチミツは有機栽培で化学肥料が使われていないのであれば-特に暖かい気温であれば-たいていの人には害がないため時々は食べても良いものです。(1スプーンの蜂蜜は56個のりんごより陰性です。頭に入れておくべきことは、量は質を凌駕するという点です。量が多いということは、少量よりも陰性です)

 南国や夏の気候では塩、魚、穀物をそれほど摂る必要はなく、水や果物やナッツをより多く摂る必要があります。
 食物を陰陽で分析するには多くの要因を考慮しなくてはいけません。例えば、原産地の気候(暑い気候は陰性の食物を作り、その気候に適応するために食物と私達人間は陰性になる)、作物のできる方向や場所(土より上に育つものなら陰性)、成長のスピード(速ければ陰性)、密度(高ければ陽性)、形(丸く、小さく、コンパクトなら陽性)、元素の種類(NaCHは陽性、他の多くは陰性)などがあります。

 時間、熱、圧力、塩には陽性の力があり、これらは全て赤の波長へ誘導します。これらを使うことによって、非常に陰性の強い食べ物を摂取したとしてもバランスを保つことができます。また、陽性の弱いものと陰性が強いもの(香辛料、水、果物など)を使えば、かなり陽性が強い食物も食べることができます。マクロビオティック料理とは、食物の美味しさと、それが体や心にどのような影響を与えるのかを私達が楽しむためのテクニックなのです。

 陰と陽のバランスを上手くとることが私達の目標であり、私達の道標となります。多くの人はバランスが崩れ陰性になっているため(時には陽性に傾き過ぎている場合もありますが)、陽性に戻そうと努力しますが、そのためには陰性を摂ることもたまには必要になります。「一歩下がって二歩進む!」「度を超した窮屈な節制に固執してはならない。」(易経)幅広いガイドラインが成功の鍵となります。一口ごとの食物を注意深く分析したり、食物の選択を余りに厳格にし過ぎると、その反対を引き寄せます(混沌―放蕩―バランスの喪失)。もしここ5年間、肉や砂糖あるいは(特に)薬を飲んでいたら、先掲した表の油から未精製塩までの地元で採れた食べ物を全体食として食べるだけで体は大いに変わります。そして、リラックスし多様な食事を楽しむ余裕が出てくるでしょう-それを通じ食習慣のバランスが保てるだけでなく、体や心の変化に徐々に対応することもできるようになっていきます。

4.    Transmutation
 マクロビオティックは他の西洋の食事法や栄養論とは異なっていますが、その理論が転換理論に基づいているからです。転換という概念は東洋で何千年も教えられて来ました。易は転換-変化-の教えそのものです。般若心経ではあらゆる現象はワンネスが変化し出現したものだと教えています。

 生物学的原子転換理論はL.ケルブラン氏とGOにより命名されました。GOは自ら翻訳した本の簡約で次の様に述べています。「13年に渡る実験と観察の結果、ケルブランとヴァランガー教授(パリの工芸学校の教授)は、生体において元素は別の元素に転換するという素晴らしい結論にいたった」。ナトリウムはカリウムになり、カリウムはカルシウムに転換します。ナトリウムはマグネシウムになり、ナトリウムは一酸化炭素に転換する等が観察されました。こうした現象的変化が生体内で起こるのです。

 2千年もの間、原子は安定した基本的な単位と考えられて来ましたが、もはやそうではありません。原子も変化するのです。

 生理学における原子に対する認識は、「あらゆる細胞は細胞からしか生まれない」というドイツ人物理学者であるフィルヒョーの考えから生れました。この細胞の連続性という考えは、近代生物学、生理学、医学の基本的概念であるため、そのような概念では食べ物、細胞、臓器、身体、心の関係性を無視しています。これは近代医学の最も重大な欠点です。

 森下敬一博士によると、「近代医学と生物学は細胞は分裂することで成長すると教えている。例えば、一つの肝臓の細胞が二つに、二つが四つに、と。これは実験管内のような特別な状況においてのみ当てはまります。通常の肉体では決して起こらないのです」。

 「私の研究では、赤血球が集まり様々な臓器や組織を組成します。そのため、私達の身体は食べ物が変化したものと言えます。私達の体格や性格は自分が摂った食物で構成されます。結果、体内では消化された食べ物(有機体)は最も単純な生命(赤血球)に転換し、この生命がより高次の生命である肉体細胞に転換されるのです。私が提唱する進化論では、かつて地球上には非有機体しか存在していませんでした。その後、非有機体は有機体に、有機体はたんぱく質に、たんぱく質は単純生命に変化していきました。この単純生命体が寄り集まることでより高次な動物が誕生し、最終的に人間に至りました。この劇的な生命の進化は単純な人類学理論ではありません。私達の体で毎日、毎秒起こっていることです。非有機体の段階から人間へ進化するまで何十億年もの時間を要しました。私達の肉体では、それがわずか1、2日で起こるのです。何という奇跡を体現しているのでしょうか」(The Hidden Truth of Cancer参照)。

 転換という考えをなくしてしまうと、動物生命は植物生命とは離れており、植物生命は土壌や水との関係もなく、土壌や水は太陽エネルギーと全く無関係となってしまいます。あらゆる物は全体の一部ですが、統一的なものはありません。その結果が混乱であり、解剖学的な生命という考え方に基づいた予防薬となってしまっています。

 我々の体は常に変化にさらされています。食べ物はアミノ酸、脂肪、グルコースにまで消化されます。グルコースはグルコーゲンに変り、血糖値が下がるとグルコースにまた戻ります。有機体は体細胞に変わります。こうした変化の目的はある種の連続性-体の温度、酸アルカリ度、元素濃度、血糖濃度、酸素の量、二酸化炭素の量、体液、血液など-を保つことにあります。

 変化あるいは転換のおかげで、私達は体の状態を一定に保つことができます。転換なしに普遍的な恒久性はありえません。恒久性なしに生命はありえないのです。不変と転換は生命の両面-表と裏-です。医学と栄養はスナップ写真のようなものであり、転換という事実を無視しています。その理論では生命を説明することはできません。近代の栄養論では、なぜエスキモー達が生野菜を一番食べないにも関わらず、他の人々と比べ血中にビタミンCの割合が最も多いのか説明できていません(Vitamin C and FruitsMacroguide #6参照)。骨髄造血説を信奉する近代生理学者は腕や足を亡くした兵士が正常な血液量を維持できる理由を説明することができないのです(腕と足は私達の体内の骨髄の大部分を占める)。

 生物学は次の事実を説明することができません。
 「しょく土を食す鶏が石灰岩のない場所に放置された。柔らかい殻の卵が出てきた際、雲母が観察された。まさにその翌日、硬い殻が再度出てきた!(卵の内側は数週間前に鶏が摂った食べ物から成ると考えられるが、殻には48時間以上前に摂った元素の跡が見られなかった、ということを明記されたい)同様の実験は2日に一回硬い卵を産み落としていたホロホロチョウでも行われた。雲母を与えると、毎日硬い殻の卵が出てきた。実験は43日間行われ、その間、数回は雲母を与えなかった。雲母を食べなかった日の翌日は柔らかい殻の卵が出てきたが、食べた日の翌日以降は硬い殻がまた出てきた」。(「生体による原子転換」L.ケルブラン著―ジョージ・オーサワ訳)

 転換という考えは食事にどのように適用できるのでしょうか?まず、転換する力を強くする食べ物-穀類、野菜類、豆類、海草類など植物性食品-を食べましょう。次に、加熱するとビタミンと酵素がなくなるとされていますが、加熱は食べ物を陽性化します。それにより、私たちは転換の力を高めることができます。その結果、自分でビタミンや酵素を作り出すことができます。3番目に、ビタミン含有量の多い食べ物を食べる量を減らしましょう。これは近代の栄養理論とは矛盾するものです。

 メモ:牛乳、肉、果物、ドラッグを大量に摂取している人物は転換能力を失ってきているため徐々にマクロビオティック食に切り替えるべきです。

5.    An Art of Living
 マクロビオティックは知識の蓄積を目標としている科学とは違います。知識が意味を持つのはそれが私達の健康と幸福に繋がる場合にだけでしょう。

 近代科学は分析ありきで、それから理論と「法則」を導き出しますが、それは相対世界において絶対的な真理を見つけ出すための試みであり、健康あるいは幸福とはほとんど関係がありません。

 その一方、マクロビオティックはアートです。絶対的な法則は存在せず永遠に追及もできないということを知るために、自分が存在するこの恒常的な変化の世界に可能な限り応用できる原則を知ることから先ず始めてみましょう。自身の人生という絵画を描けるアーティストは自分でしかありません。マクロビオティックは厳正なものでもなければ模倣でもないのです。

 マクロビオティックな生き方をスタートした多くの人は、おそらく一般的な解説が必要でしょう。ただ、自ら経験を積み、自分を観察し、陰陽原理を学ぶにつれ、自分が望んだとおり人生を面白く、ワクワク、心躍るものにしていく力が付いてきます。

 私達人類は地球と呼ばれる特急列車に乗った乗客です-旅は短く、限られています。この旅を楽しみ、出来る限り笑って過ごしましょう!マクロビオティックはそれを可能にするアートです。

 学校で私達は事実と情報を記憶するよう教えられます。そのため、私達の判断力は主にこの寄せ集めのデータに基づいており、多くの制限が課せられています。日常生活にこの記憶情報を応用することは難しく、それが私達に幸福な人生をもたらすかどうかは疑わしいものです。日常の経験を通じ判断力がより高次に、より良く改善されることを通じてのみ日常の問題を改善することができます。例えば、何をどの程度食べ/飲むべきかということについて他人にアドバイスすることがありますが、これは個々人の体質や日々の活動、生活する土地により異なってくるはずです。

 厳密に言えば、同じ鍋からよそった食べ物やその量でさえ異なります。そうした個性の認識を通じ私達は自分が独力で生きており、自分の人生を創っているという事実に気づくことができます。胎児期の間に私達は心臓、脳、胃、腎臓、肝臓、腕、足、ほかの体の部位を作り、誕生後、話し、歩き、認知し、感じ、考えること等を通じ肉体機能を高めてきました。ただ、学校教育を通じ自らの判断力を高める方法を学ぶ代わりに、事実や情報の記憶だけが強要されることでこの自己成長が止まってしまう結果、現代人は何をどの程度食べたら/飲んだら良いのかを判断できなくなっています。他人の判断に基づき生きているため、独力で生きていないからです。そのような人の人生はもはやその人のものではありません。そのため、病気や困難に出くわした際、何をしたらよいのか分からず、深い憂欝状態に陥り、気が狂ってしまうのです。

 常に自分を頼り生きていれば、どんな困難でも克服できる道を見つけることができます。マクロビオティックは体と心に美を創り上げるため、そのようなアーティスティックな生活を私達に教えてくれます。

 現代社会ではアーティストは特別に才能のある人だとされていますが、マクロビオティックな生活法は皆をアーティストに変えます。それは、その生活を通じより美しく、健康な人生を自ら創り上げ始めるからです。

 マクロビオティックは喜び、楽しみ、幸せ、健康、自由な生活のアートです。その基本には、自分自身が自分の主人(マスター)であるという気づきがあります。あなたという人は、決してバクテリアでもなければ医者でもなく、科学者でもなければ、聖職者でもなく、哲学者でもなければ栄養学者でもない、ましてやマクロビオティックを実践する他の人でもないのです。

6.    Appreciation
 マクロビオティックは単なる病気を治す方法でもなければ神秘的な東洋の食事でもありません。それを玄米食事法と考える人もいれば、食事の楽しみをあきらめることだと捉えている人もいます。どうしてこれほど真実とかけ離れた考えがなされているのでしょうか?マクロビオティックは自然の摂理を意義深く理解することであり、その実用的な応用を通じ私達は魅力的で美味しい食事が用意でき、幸せで自由な人生を歩むことができます。マクロビオティックの第6番目のそして最も重要な原理は感謝です。なぜか?それは感謝が自由と幸福の礎だからです。

 多くの裕福な人が自殺を図っています。イーストマンやノーベルは裕福でしたが不幸でした。なぜか?それは自らの富を感謝していなかったからです。他方、5ドルをもらったことを大変幸福に感じ、それを生涯忘れず、恵んでくれた人に感謝の気持ちをお返ししようとする人も大勢います。

 私達の多くは感謝の心が欠けています。自分が与えたものは覚えているが、与えられたものは忘れてしまっています。このような生き方をしていれば、不平が出、不幸で不満足で不自由な生活を送ることになります。私達は生まれながらにして必要とする全ての物-空気、光、水、食物-を無条件に与えられていることを忘れています。何ら感謝の気持ちを示さなくとも私達を活かし、遊ばせてくれる母なる神(無限)の計り知れない寛容さと忍耐を忘れてしまっているのです。

 マクロビオティックは、一粒の米、一杯のスープ、一切れのパンから始まり、あらゆるモノを経験し、それに対する感謝を表現する試みです。痛み、病気、憎しみ、不寛容を含め何ら例外なくあらゆるモノを感謝することを教えてくれます。どうしたらそれに感謝することができるのでしょうか?それは、それらが全て私たち自身の無知、偏見、不寛容、排他性を教えてくれる先生だと気づくことにあります。そうしたものに感謝することで私達は最高の判断力-不寛容な私たち自身を含めあらゆることに感謝する無限の宇宙の客観性-を表現できます。

 マクロビオティック食は肉体レベルでも私達が感謝の気持ちを表現する助けとなります。ただ、自分の命に対する感謝の気持ちがなければ病気になり、病気に感謝することもないでしょう。健康であるが不幸である人が多く存在し、病気であるが幸福である人もいます。なぜでしょう?

 「あらゆる動植物は自らが受け取った何千倍を返します。一粒の穀物が地中に植えられ、地中は数千倍の実を返します。(中略)雌魚には何十億もの卵を産みます。それは自然生物の法則です。両親はあなたに命を授けました-ずっとそれを大切にしなさい。自分の両親が亡くなったら、直接・間接にせよ他人の両親の助けとなりなさい。これを東洋の言葉で恩と言い、単に恩義を果たすという以上の意味があります。恩とは永遠の幸福と無限の自由を伝えることを喜びとすることです。」(ゼン・マクロビオティック)

7.    Faith
 私達の赤血球は3カ月で完全に入れ替わります。マクロビオティックの食事を始めると非常に速いスピードで健康になります。多くの人が最初の3カ月で経験するこの素晴らしい体質改善は割と容易に達成可能ですが、その後に続く改善は段階を踏むものであり難しいものがあります。時には体調を崩す経験をすること人もいます。

 なぜでしょうか?主な理由は次が考えられます。

 赤血球細胞内が変化した後、細胞内液内が変化します。体細胞に入ってくる細胞内液からの栄養素が徐々に赤血球を健康にします。ただ、他のあらゆるモノと同様、体細胞には表と裏があります(同じコインの両側)。どちらかが表、あるいは裏と呼ばれ(観点により違う)、その片方が常にその場に留まる傾向がある一方、もう片方は順応しようとする力があります。マクロビオティック食を始める多くの人の体細胞は順応力が弱く、その場にじっとしています。他方、赤血球や細胞内液は、それほど「落ち着いて」いないため、容易に変化します。そのため、体細胞は新しい細胞内液に抵抗します(簡単に順応しない)。マクロビオティック食を4カ月~1年程度続けている人が一時的に体調を崩す原因は通常、体細胞による変化に抵抗しようとするこの作用のためなのです。これは歳を重ねより確立した保守派と、若くより柔軟な改革派との間の拮抗に見られる抵抗に似ています。

 そのような体質の悪化が起こると、マクロビオティックは正しい食事法ではないからだと感じる傾向があります。その様な時にこそ、マクロビオティックを明確に理解することが必要です。

 真の信念とは表面的な信頼(信条、クレド)や迷信ではなく、ワンネス(全ての無限宇宙とその全ての無限の現われ)の明確な理解にあります。私達はワンネスの現われです。私達は無に始まり陰陽、エネルギー、素粒子、元素、植物、動物-それぞれの段階がその前段階の変換である-と通過する渦の中心にいます。この渦は連続性があります。光、空気、水、食物は私達の周りに溢れています。(汚染とは宇宙の秩序-正義-による過剰人口管理と表現できます)。光、空気、水、穀物、野菜、海藻、豆、ナッツ、肴、果物、塩、動物食はおおよそその秩序に従い手に入り、健康になりたいのであればその秩序に従い食べなくてはいけません。マクロビオティックは道理にかなった食べ方の秩序を教えてくれるため、そのように食べるのが賢明でしょう。もし私の体調が悪くなれば、それは、a)毒あるいは過剰の排出、b)新しい細胞内液に対する体細胞の抵抗、c)マクロビオティックの不適切な実践、のいずれかです。

 そのような信念がなければ一つの食事法から別の物へと無駄に飛びつくことになり、非常に混乱するでしょう。ただ、そのような信念(常識)があれば、いかなる一時的な体調の悪化にも困惑せず惑わされることはないでしょう。

 ところが、マクロビオティックに対する信念は頑固さや厳格さとははっきりと区別されるべきです。もし体調が常に悪化しているならば、自身のマクロビオティックの実践が不適切だと考え、より判断力が正確で経験のある人に相談するのが賢明です。おそらく幅広く食事をしていないことが原因でしょう。

 「信念は信条ではなく、それは内的にはあらゆる有限で一時的な架空の現象を通じた宇宙の秩序の明確な理解であり、外的には排他性を伴わずあらゆるモノを包容する愛の理解である。(中略)人生において最も重要なものは信念である。」(東洋医学の哲学)

 「自然は私達の体に最適な食物を用意してくれたため、それを認識し活用することで我々は健康になれる。これこそマクロビオティックであり、飲食に自然の摂理を具象化することである。この摂理を認識し生きれば健康は自ずとついてくるが、そうでなければ病気が起こる可能性が高い。これは単純で明白で実用的である。それが正義である。」(ゼン・マクロビオティック)

8.    Do-O-Raku
 道(どう)は中国語の道(タオ)の日本語に相当する語で自然の摂理を意味します。楽(らく)は「楽しみ」を意味し、道を楽しむ(どこにいても、いつも感謝の気持ちをもって生きる)ことが道楽の意味するところです。自然の公正で絶対の正義に気づけば、何も心配することはないことに気づきます。臨済宗の言葉に、「一撃忘所知 更不假修治 動容揚古路(頭を打ってしまい記憶が飛んでしまった 統制は必要ない 私が動けば、それが道を体現するから)」というものがあります。この視点を持ち、自分が出会う全ての人に対し無限の喜びと感謝を伝えることで自らの人生を大いに楽しみ始めることができます。

 興味深いことに、道楽は「趣味」という意味もあります。そのため、道楽は自分の人生を趣味として生きるとも解釈できるのです―まさにそのままですね!自分がすることは何でもゲームです。「成功」も「失敗」も関係ありません。そうした理解がニルヴァーナ-永遠の平和です。パラマハンサ・ヨガナンダでは、「人生の経験をそれほど深刻に受け取ってはいけない。現実問題それは夢に過ぎないからだ。人生では自分の役を演じよう。それは単に演技であることを忘れてはならない。」と述べられています。

 永遠で恍惚とした喜びに生きることが道楽であり、それをする人が道楽者です。あなたが道楽者であれば、何を食べようともあなたはマクロビオティックです。

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ヘルマン相原(1920-1998
西海岸のマクロビオティックを先導、GOMFを共設、以下の著作者である
Acid and AlkalineBasic MacrobioticsLearning from SalmonKaleidoscope、他

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Eight Macrobiotic Principles from Macrobiotics: An Invitation to Health and Happiness(マクロビオティックの8つの原理)」は日本CI協会・編集部が和訳したものです。
GOMFの連絡先は下記となります。

E-mail:gomf@earthlink.net
英語版を読みたい方は下記のウェブサイトをご参照ください。

2012/12/06

日本人と塩


人体の96%が有機質でできており、4%が無機質でできているそうです。
その96%を占める有機質(たんぱく質、炭水化物等)に注目したのが栄養学であります。

石塚左玄は4%を占める無機質に着目しました。
特にその無機質の中でナトリウムとカリウムの比率を重視し、食養を作り上げました。

日本の古代史を見ると、かつては各地に貝塚がありましたが、土器の発明と同時期にそれはなくなっています。
土器の発明により海水から塩を作ることができるようになり、そこからミネラルを摂れるようになったために動物性食品を摂る必要がなくなったのです。

2012/12/04

無心


「無心になる」などといいますがどういうことでしょう?
我々は自分で意識して行動していると思っているが、それは意識させられ、行動させられている、我々は生かされているのです。

その意識を決めるのはそれを受け取る体の状態に左右されます。
体の状態がよければ自分の思いが自然に則したものになるのです。
そして食をベースとする生活習慣を正しくすることで人生が変えられるのです。

2012/12/01

精神とは


先日マクロビオティック医学シンポジウム「いのちを考える」が開催されました。
今回は精神にも注目した内容となりました。

さて、精神とは何でしょうか?
現代一般的になっている医学や栄養学では精神と肉体を分けて考えますが、マクロビオティックとは精神、肉体に共通の原理であります。

精神は肉体のありようにコントロールされ、また肉体は食べ物にコントロールされていますから、いい本を読んだり話を聞いたりして精神のみ鍛えようとしても思うようにはなかなか行きません。
また不摂生であることは陰陽に振り回され奴隷になっていることであり、陰陽を活用して楽しく生きることが肝要なのです。

そのため陰陽を体感、体得していきましょう。

2012/11/30

ニュースを陰陽で見る


選挙が近づいてまいりました。
選挙というのは国全体が陽性になり、経済が動くきっかけになります。

私はインターネットでニュースを見て、それを陰陽で考えることが日課です。
先日中国で豚を9メートルの高さから池に飛び込みをさせているというニュースが出ていました。

豚の脂肪分が落ちて通常の3倍の価格で売れるそうです。
豚の脂肪というのは陰性です。
それを高いところから飛び込ませることで、運動の陽性、緊張の陽性が加わり脂肪が落ちるのでしょう。

中国では豚の脂肪を落とすために毒性の化学物質を使うことがあったようですが、近年中国でも健康志向が高まっているため、高いところから飛び込ませることで代用しているのです。

2012/11/26

対極図に世界を見る


皆さん中国の対極図は見たことがあるでしょう。
対極図の外周の円は宇宙の元を表し、その中に黒と白の陰陽があります。
その陰陽それぞれの中にまた陰陽があるというのを無限に繰り返しているのです。

現在発見されている元素の数は113種、認識されている植物が約23万種(実際には200~300万種とも言われていますが)と言われています。
人間だけでも70億人いるとされ、ブラジルや中国の山奥にはまだ発見されていない民族がいると言います。

これほど多岐にわたる生物ですが、対極図が示すように陰陽の分類はどこにでもあり、陰陽で判断すれば意識では把握していなくても判断することができるのです。

2012/11/15

桜沢の質問


先日、月に一度の桜沢資料館の作業にMI(日本CI協会の前身)の先輩がお越しくださりました。
その方のお話で印象深かった話がありました。

桜沢が集まった弟子達に順番に質問をしていくのですが、その方は恥ずかしさから自分の考えを言えなかったところ、結果その方の考えが正解だったそうです。

桜沢の質問というのは絶対の正解は無く、その場によって正解が変わるものでした。
例えば「朝に道を聞かば、夕べに死すとも可なり」という言葉があるが、これは正しいかどうか?のようなものでした。
これは結果的には見る側によるので正しくも間違いでもあり、重要なのは桜沢の心を読み取れるかどうかということなのです。
マクロビオティックの実践により判断力が高まれば桜沢の心を読み取るのは難しくなく、その人の判断力を試す問題なのでした。

2012/11/10

陰陽を理解する


以前にも何度かお話しましたが、陰陽とは環境を自分がどう受け止めるかということです。
おかれた環境の情報が間脳に集められ、自律神経の働きによって陰陽を調和させているのです。

陰陽は石塚左玄によって栄養学に応用され、また桜沢如一によって自然環境全ての秩序に応用されました。
最前線の研究をしている学者も日本の伝統食が理想的であると認めていますが、これが正しく理解されず違う方向へ利用されている向きがあるようです。

2012/11/02

ミネラルバランス


ミネラルバランスという言葉がありますが、これには2種類の使われ方があります。

ひとつは一般的な使われ方です。
カルシウムとリンや、ナトリウムとカリウムといったミネラル同士の関係を表し、このバランスが崩れると健康を害するといった使われ方をします。

もうひとつの使われ方は自然塩の運動から生まれました。
海水から作った自然塩には現在計量できるものだけで約65種類の微量ミネラルが含まれています。
これら自然にあるもの全てが必要であり、正に一物全体なのです。

2012/10/30

工夫


半世紀玄米を食べてきて、最近特に思うことがあります。
この世にはたくさんの食べ物がありますが、やはりその中で玄米を初めとした陰陽調和がとれたものを多く食べることが良いのです。
多く食べるというのはお腹一杯食べるということではなく、食事の内容の比率を高めるということです。

そこで問題となってくるのは、いかに飽きずに食べ続けるかということですが、これはやはり各人の工夫が必要でしょう。
炊き方や食べ方、また一緒に食べるおかずなど、工夫できた人は飽きずに楽しく玄米を食べ続けています。

宇宙の秩序にもある通り、人も絶えず変化していますので、コツを見つけたからといってそれにずっとしがみついていてはいつかスランプに陥ってしまいます。

本来自然に害になるものは無く、我々の摂り方が害を作り出すのです。

2012/10/29

体質と陰陽


陰陽は相対的なものであるということをよく理解しないと精神と物質の区別がつかなくなります。
「思う」というのは肉体が大きく関与した精神行動ですが、「考える」というのは神返るという高度な精神活動であります。

同じように体質と体調が混同されがちですが、体調というのはその日食べたものがすぐに表れるものであり、体質は日々の生活習慣の積み重ねによるものです。
体質を陽性にしたいからといって塩をたくさん摂れば陽性になるかというとそうではなく、そのためには良い食事、早寝早起き、運動といった要素を積み重ねなければなりません。
その中で指針となるのがナトリウムとカリウムが1:5の食事であり、それが健康の七大条件の実践につながるのです。

日本刀も火に掛ける(陽性)ばかりでなく、水で冷やす(陰性)を繰り返し、陰→陽→陰→陽の積み重ねによって強くなるのです。

マクロビオティック・ヨガ教室集中講座第5期【10/27】


講師:森山 幹麗
ヨガアサナや呼吸法、そして瞑想法の実技では、世界に通用する技術を実践・実行致します。
食養とヨガの大切さを、東洋思想から学びます。
また、季節の変わり目の体調コントロール方法など、ヨガと自然食の密接な関係を解りやすくお伝え致します。

【10月の講座内容】
食養手当て法・民間療法
ヨガやマクロビオティックを両立させながら行う、昔ながらの伝統自然療法(自己責任で行うものが中心)のご紹介です。
環境や道具を整えてご自身に適した療法を見つけ出し、人にも勧められる方法を体得して日常生活でも実践してみましょう。

今回はアシスタント佐々木薫先生(官足法インストラクター)による官足法の講習も行われました。
マクロビオティック・ヨガアシスタント佐々木薫先生(集中講座卒業生)
官足法の実技
官足法について詳しくは下記をご参照下さい。
http://www.ci-kyokai.jp/event-koza.html#ashi

     
      片足前屈のポーズ
     足腰の強化と血行促進、呼吸力改善など。
      腰の柔軟性が増し、前後開脚も向上します。
              
       

   

                            
                                            しょうが油を使ったオイルマッサージ
                  
次回のお知らせ
日 程:11月24日(土)
内 容:呼吸法②応用編
           アサナに応じた呼吸法や呼吸体操などの実践

全過程(12回)ご出席の方には終了証進呈しております。
次年度へ補講できますので期の途中からご受講も歓迎いたします。
※卒業生はインストラクターとして活躍できます。

いつもご覧いただきましてありがとうございます。
内容の充実に心がけておりますが、皆様のマクロビオティック・ヨガに期待することやご意見・ご要望を遠慮なくお教え下さい。

ご承諾いただけましたら情報を共有できるよう、こちらのブログでもご紹介させていただきます。
お問い合わせはこちらまでどうぞ。

2012/10/28

陰陽を体験する


陰陽を理解することは簡単です。
特に基本食を実践し、陰陽を体感するのが良いでしょう。

私自身20代の頃、陽性過多の病気で入院してしまったことがありましたが、お見舞いに来てくださった大森英桜氏に薬や注射をどんどんしてもらうようにと言われました。
マクロビオティックでは普通考えられないような話ですがこれは当時の私の陽性過多を陰陽調和させるには化学薬品の極陰性ぐらいでないと足りないということです。

その後まもなく快復し退院いたしましたが、しばらくは現代医療のおかげで治ったのか陰陽調和のおかげで直ったのか模索いたしました。

このように陰陽は自分でわかるものであり、自身の体験をベースに実践していくのです。
陰性をとれば陰性になり、また陽性をとれば陽性になるという体験、理解をすれば奴隷から抜け出し陰陽を自由に使い楽しむことが出来るのです。

2012/10/14

生きる、生かされる、生かす


私も72歳になりました。
72歳というと桜沢がこの世を去った年齢です。
その72歳になった今人生を振り返ると、「生きる」「生かされる」「生かす」の3つの時期に分かれておりました。

「生きる」とはこの世に生まれ、親兄弟や学校、社会の中で自分の能力を知り、必死に生きた時期でした。

「生かされる」とは桜沢と出会い陰陽を学び、それを守ろうとし、気がついたら陰陽の奴隷になっていた時期でした。

「生かす」とは陰陽を自由に使いこなす。
肉や甘いものをたまには食べることもあるけれど陰には陽、陽には陰を用い、自由に陰陽で遊ぶようになった時期です。

現在毎月ボランティアスタッフと桜沢の資料を整理、管理する作業をしており、そのスタッフ達と妻の用意した食事を食べていたところ、あるスタッフから妻の料理で何が好きかという質問をされました。
私としては食事を全体的に見ているのでどれが好きということはないのですが、50年間妻の料理を食べてきて1度も玄米をおいしくない、飽きたと感じたことがなく、その点はとても感心しております。

よくご主人やお子さんが玄米を食べたがらないという相談を受けますが、その違いは何でしょうか?

特に子どもというのは強い陽性を持っています。
私の子どもがまだ小さい頃、親戚の家に行ってスイカを出されたとき子どもが普通は食べないような皮に近い青いところまで食べました。
親戚には「スイカなんかを普段食べさせないからスイカの食べ方も知らないじゃないか」と怒られてしまいましたが、陽性な子どもにとってはより外側の陰性な青い部分が単においしかったから食べただけのことなのです。

日本人の大人に合う陰陽である料理教室で習う料理は子どもが食べたがらないのは自然なことです。

その陰陽の違いを考慮し、料理教室でならったことを応用してきたから私も子ども達も飽きずに食べ続けることができたのです。

陰陽の奴隷にならず、自在に使いこなし、遊びましょう。

2012/10/11

iPS細胞


iPS細胞の山中教授ノーベル賞受賞が決まり、臓器等の生体移植に大きな期待が寄せられます。
移植するには生きのいい臓器が必要となりますが、現代では臓器売買や脳死判定等さまざまな問題を抱えております。

まさにノーベル賞受賞に値する必要に迫られている研究でありますが、マクロビオティックでは表大なれば裏もまた大なりという原理があります。
使う人次第で人間の豊かな生活を実現する技術にもなれば危険な核兵器にもなりえるのです。

今後の動向に注目したいと思います。

2012/10/09

憑依


先日芸術家としても有名な俳優の方と会食する機会がありました。
そこで役作りのコツについて尋ねてみたところ、それは台詞の反復だということでした。
言霊という言葉があるとおり話す言葉には心が込もっており、それを繰り返すことによりなりきる、つまり自分と役柄が一体(憑依)になっているのでしょう。

東洋医学の治療というのは、術者が患者に憑依し、患者の心が何を求めているかを察知し、それに合わせた治療をします。
昔の医学では洋の東西を問わずこのような治療がされていましたが現代は人を機械として見る治療が主体となっています。

近年活発になってきている統合医療に期待しています。

2012/10/05

医療の今後


近年「スピリチュアル」という言葉をよく耳にするようになり、また全人的医療のおいても注目されています。

精神や生命とはどこにあるのでしょうか?
科学的な考えをするならば脳や心臓と言うでしょうが、マクロビオティックでは全体が精神、生命を司ると考えます。
つまり生命を輝かせるためには生活習慣そのものから変える必要があるのです。

人間の身体も機械のように悪い部位を取り替えればとりあえずは生きることができますがそれは健全な生命でしょうか。

食物、生活習慣を変えることに意義を持つ全人的医療の今後が楽しみです。

【11月18日】病気にならない精神学講座


講師:湯島清水坂クリニック院長 宮島賢也
写真は7月の様子です

講師著書
病気の原因は何でしょうか?現代医学ではその原因は分からないのです。分からないから治療はできない。治療と呼ばれているものは対症療法でしかありません。病気を根本から治す(根治)ことはできない。

病気は今までの自分の行いを反省するチャンスです。そのチャンスを有難く受け止め、反省し、それを改める。悔い(食い)改める機会が病気です。薬は病気が授けてくれる「気付き」のチャンスを奪います。

「薬では病気は治りません」

「あらゆる病気はストレスからくる」と提案しています。そのストレスの原因は人間関係です。相手を変えることは出来ませんが、自分が変わることはできます。人間関係改善の鍵はあなた自身が持っています。あなたが笑顔であれば笑顔が周りに集まり、無愛想な顔であれば批判・非難をする人が周りに集まります。類は友を呼ぶ。

自分を精神病だと勘違いしている方。先ずはストレスのない人間関係を築くための考え方を身につけませんか?笑顔で心を開けば周りは変わります。その方法を一緒に学びましょう!!

2組限定の個別相談会も開催いたします。


日程:11月18日(日) ※事前予約必要。
場所:日本CI協会2階ホール
持ち物:筆記用具
講座時間:14~16時 講座参加費3,000円
相談時間:①16時半~17時 ②17時~17時半 相談費:5,000円/30分(各枠)


お申込はこちらまでどうぞ。
http://www.ci-kyokai.jp/event-semi.html#miyajima



いつもご覧いただきましてありがとうございます。
内容の充実に心がけておりますが、今後期待することやご意見・ご要望を遠慮なくお教え下さい。

ご承諾いただけましたら情報を共有できるよう、こちらのブログでもご紹介させていただきます。
お問い合わせはこちらまでどうぞ。

2012/10/01

Pushing the Boundaries Interview with Simon Brown, March 2012(限界を突破せよ 2012年3月 サイモン・ブラウンとのインタビュー)

インタビュー者:Julia Ferre(ジュリア・フェレー)
Simon Brown
サイモン・ブラウン
 

    ジュリア(以下J):
お会いできて大変嬉しく思います。あなたはマクロビオティックと風水( Feng Shui )に大変詳しいですが、今までに執筆された本は何冊になりますか?

サイモン(以下S):
現在までで18冊です。風水について書いたものが多いですね。マクロビオティックについては2冊、導引については1冊、氣についても1冊、望診法について1冊、マクロビオティックの本ともいえる小説(The Healer)も1冊書きましたし、仏教の中心にある日本の精神に関する本も1冊書きました。禅宗の芸術的表現とも呼べると思います。

J:
本当にたくさんの本を執筆されているのですね!
S:
やる気があること、そして自分の潜在的な力がその方向に発揮されれば、いろいろなことが沢山できるという点で私たちはレオナルド・ダ・ヴィンチのような存在なのだと思います。絵を描く、編み物をする、料理をするなど、誰もができます。東洋哲学が面白いのは、まずは陰陽や陰陽五行のような原理をおさえ、それからそれをあらゆることに適用させていくというステップを踏むことにあります。

J:
執筆された本全てに関連性があるのですか?
S:
ほとんどの本は陰陽五行と関係しています。陰陽が基になり風水の本や生活の中のマクロビオティックの本、The Healerなどの小説を出すことができました。

J:
そうした原理をどのように理解されたのですか?
S:
あらゆることを体験してみるというフェーズを踏みました。陰陽を覚えるのではなく、判別するようにしました。五行説の場合はとても簡単です。一日や一年という時間の流れのなかで経験できるからです。例えば、春という季節は朝に似ています。日が昇り、草木や植物が伸びるのを観察できます。新しい新鮮な始まりのエネルギーを感じることができます。気が上がり、活動的な自分を感じることができます。周りの人が自分とは違った反応をしていても構いません。陰陽五行はスタートポイントです。そこから陰陽がどのように関わってくるのかを観察してみましょう。朝(あるいは春の時期)を活発的(陽性)に過ごすこともあれば、穏やかに静かに(陰性)過ごすこともできます。
素晴らしいですね。概念的に教えられることが多かった五行を陰陽の二面性が状況に応じ変わるという意味で教えているのですね。
 自分自身の反応が大切です。その日の自分の状態で判断します。このように考えると自然という環境の中で実践的な感覚を抱くことができるようになります。中国人は3つのサイクルに大きな関心を抱いてきました。一日のサイクル、月のサイクル、年のサイクルの3つです。この3つのサイクルが非常に似通っていると彼らは考えました。日中、満月、夏は似たような性質を持ち、真夜中、新月、冬も同様に類似性をもっています。それに対する私たちの反応も似ています。夏や満月の時に感じる感覚は晴れの日や日中に感じる感覚と似通ったところがあります。統計やパターンもあります。満月の時には交通事故が多く、病院に行く人も多いのです。私たちはこうした大きなサイクルの中で動いているのです。


J:
そうしたサイクルに調和するにはどうしたらよいのでしょうか?

S:
自分自身の反応にもっと意識を向けてみたらどうでしょう?私たちはスマートフォンを使いアプリをダウンロードして使います。月の動きが分かるアプリもあるんですよ!でも、一日がどう進み、そのパターンは何であるのか、それに注意を向けることもできます。朝の感じ方と午後、夕方の感じ方を比べることができます。一年のサイクルに適応することもできます。自然を観察することができるのです。


J:
風水と五行説はどのように関連しているのですか?
S:
風水とは私たちが自然環境といかに適合するのかを学ぶ術だと定義できます。そこには違いがあり、例えば、夏に丘の上に座る場合と冬に座る場合の違い、あるいは丘の北側と南側の違いがあります。

J:
風水は家以外にも使えるのですか?
S:
もちろん。もともとはお墓と関連付けて活用されてきたのが風水でした。埋められる人が南の明るい側(陽側)を望むわけがないでしょう?陰のあるほうですよね、普通は。

J:
なぜこの考えは大事なのでしょうか?
S:
(風水が発達してきた)中国では家系・家柄という考えとの結びつきが強いのです。多くのタオイスト(道人)は不老不死に関心があったため、生活や食事の面である種の瞑想や習慣を発達させました。もちろんこれはマクロビオティックの食事面に興味深い示唆を与えます。自分たちが永遠に生きることはないと考えた彼らは、自分たちの足跡によって自らを不死の存在にしようと試みました。埋葬とはその人と家族との絆、そして、この世への名残と関係しています。風水が家に応用されたのは少し後になります。

J:
先祖の人たちが礼拝していたことの意義はそこにあるのですか?
S:
そういう面もありますね。子孫は先祖が埋葬された場所に帰り、何世代にもわたり影響をあたえる素晴らしい場所です。


J:
こうした考えを現代人はどのようにして使ったらよいのでしょうか?
S:
最も簡単な方法は5感すべてを使う練習をすることです。そのためにはお茶会が本当に役に立ちます。お茶が注がれる音、立ち上る湯気、カップを持ち上げそれを観察、お茶の味、匂い、飲む際にそれを感じ、体の中でお茶を感じることができます。感じたものを表現してみましょう。ここが温かいとか、鼻にお茶を感じるとか。
 それから2分間蒸らし、新しいお湯とお茶葉を注ぎ、4分間浸しておきましょう。お茶を注ぎ、その変化を感じ取りましょう。どう変わったのか、それを表現してみましょう。断定は禁物です。私たちはよく「これが嫌い」といいますが、自分の経験を述べ、その変化を感じることが意識を高めるうえで役に立ちます。それが好きかどうかは問題ではないのです。もう一度お茶をいれ、自分が感じたことがどのように変わったのか、それを表現してみてもよいでしょう。
 お茶の種類を変えてみてもいいですね。緑茶とか。他にもたくさんありますから。中国では午前中に摘まれたのか、午後に摘まれたのか、それを気にすることもあるそうです。全く違うそうですよ。お茶について調べることもできますね。どこで栽培され、いつの季節に摘まれ、どう煎られたのか。
 お茶を買い、それをお湯の中に入れ、無意識に飲む。それ以上のものがそこにはあると気づいているからこそ、私たちの感謝の気持ちが増すのです。お米、果物、野菜など、何でもそれはできます。ワインのソムリエはこうした考えに関心があるようです。土壌の状態、丘のどちら側にブドウがなっていたのか、など。それを学び、それについて議論を戦わせることにたくさんの時間を費やしているからこそ、楽しみが増すのでしょう。
 全体が見えるようになると、喜びが増し、それを楽しむことができるようになります。大切なことは、何が真実であるかに囚われないことです。なぜならば、それは大して重要ではないからです。いろいろ調べることはできるでしょうし、それにより繋がりも得られるでしょう。でも結局はそれを楽しめば良いだけですね。


J:
気軽に、深刻にならずに。
S:
観察する力と認識する力を発達させることで、初めての気持ちを持ちながらほかにもたくさんのことができるようになります。例えば、自分が家に帰るのは初めてだというフリをし、自分の5感を意識してそれがどのように働くのかを観察してみましょう。門を通過し、玄関の掛け金の感触を感じてみましょう。粗いですか、滑らかですか、光沢がありますか、硬いでしょうか、柔らかいでしょうか。門を開けたときはどうでしたか?堅かったですか、軽かったでしょうか、きしみましたか?こうしたことに正しい・間違いはなく、ただそれを表現すればよいのです。玄関へつづく道はどうでしょう?硬かったでしょうか、柔らかかったでしょうか?音がしましたか?ドアノブはどうでしたか?開ける際はどうでしたか?何が最初に見えましたか?子供のおもちゃでしょうか、絵画、鏡、美しい植物でしょうか?家中のすべての部屋で同じことをしてみましょう。ドアをゆっくり開け、見たもの、感じたものを観察してみましょう。全ての椅子に座り、そこから感じること、見えるものを観察してみましょう。壁の前にいますか、窓から外の景色を見ていますか。台所でも同じことをしてみましょう。コンロの前に立つことでどのようなことを感じていますか。

J:
経験し、その経験を認めるということですね。
S:
その通りです。多くのことに気付くということと、良し悪しという点から決して判断しないように。そうすることで自分の家との関係を築きあげていくことができ、そこに遊びを見つけ、さまざまな場所に物を動かし、それをどう感じるのか気づきを得ることができます。それにより何を自分が好きで、何が一番良いと感じるのかということを知ることができます。


J:
素晴らしいですね!風水は迷信で何か理想的な計画が必要であり、また、自分の家もある種の枠にはまっている必要があると、これまで何度となく聞いたことがあります。なかには神経質になり家に満足が得られない人や、何かを間違った場所に置いているために健康が損なわれていると考えている人もいます。
S:
風水には迷信の側面が多大にあると思います。特に香港ではそうですね(イギリス人は全くと言っていいほど気にしないですが)。香港では3本足のカエルや口の中に硬貨を含んだカエルなど幸運のシンボルが多くあります。中国の文化では何らかの意味があるかもしれませんが、イギリスやアメリカ人には全く意味をなしません。ただ、象徴主義というのは非常に強い影響力があります。
 あなたが指摘したポイントの一つに恐怖という考えがありますね。どんなことがあってもやろうとするエネルギーは何でしょうか?恐怖というエネルギーでそれをしたらどう感じるでしょうか?私たちはこの世を食べ物、水、空気、光などや、大きな粒子や陽子を通じて採りいれています。江本氏の理論が正しいとすれば、それら全てには何らかの跡が残っていることになります。もし水が愛で満たされていれば、それは私たちの身体の中に入っていきます。反対のことも同時に起こっており、私たちは自分の跡をこの世に残すことをしています。そのため、恐怖のエネルギーにかまけて家の中で何かしていれば、そこから放たれる氣は恐怖の痕跡を残す可能性が高いのです。


J:
家の中で何かが乱れていると心配することでそれ(恐怖)が生まれるわけですか?
S:
その通りです。私自身の場合はまず気持ちを上向きにしてから、あれこれと取り組むことにしています。例えば、絵画を違うものに変えたり、家具を移動してみたり、家の整理整頓、清掃をしてみたりと。楽しい感情をまず解放してから、それを楽しい家を作り上げることに向けます。それをもっと細かいことに応用していくとその影響がより強くなっていきます。でもそうしなくてもよいのです。妄想や心気症を高めるようでしたらやらないほうがよいです。これはどんなことにも言えますね。例えば、誰かがマクロビオティックを始めたとします。恐怖に駆られて始めることは決してしてほしくはありません。むしろ自身の楽しみや愛情から始めてみてください。自分がガンだという不安からそれを実践していても余り楽しいものではありませんね。

J:
食べ物やその人が置かれた環境についてカルンセリングは行っているのですか?
S:
多くの人たちは3つのこと、すなわち健康、人間・恋愛関
係、キャリアに関心があります。もちろん他にもたくさんありますが、この3つはほとんど全てのことに関わってきます。マクロビオティックは健康に大いに役立ち、人間関係にも大きな影響を及ぼします。

 家のこと、自身の環境のことを考えた際、自分自身を植物と仮定し、自分がどのような土壌に植えられていたいのかを想像してみるとよいでしょう。自分が成長するにはどのような光が必要でしょうか?植物の周りに土壌や日光があるのと同様に、あなた自身の周りにも気というエネルギーがめぐっています。さらに言えば、家の様々な場所を想像し、面白いことにそれを通じ私たちは五行説に再びたどり着くことになります。今、自分の家が畑の中央にあると想像してください。家の東側は午前中にたくさんの日光を浴びることになります。(北半球にいると仮定し)南側は日中、太陽の光が一番強く、午後と夕方には太陽は西に回っていきます。これを一般化し、家の東側には春の午前中のエネルギーがより集まると言えます。南側は夏の日中に感じる灼熱の明るい太陽の高熱のエネルギーがより集まります。五行説のうちの第5番目のエネルギーは南西からくる、7月と8月の晩夏(土用)の午後のエネルギーです。西側では秋のエネルギーのもと太陽が沈み、北側には夜、冬の静かなエネルギーが存在します。こうした論理が意味をなすのは、大部分の北半球の家では南側は熱く明るく、北側は暗く冷たいことが分かっているからです。

 そうだとすれば、次の場合はどう考えればよいでしょうか。もし何か新しいことやプロジェクトをスタートさせたいと考えているのならば家の東側に座っていればそれはもっと効果を発揮するのでしょうか?あるいは何かを仕上げたい場合、家の西側に座っていた方が効果的なのでしょうか?さらには、もし気分が悪いためにゆっくりとリラックスし治療に専念したい場合、夜の睡眠時間にあたる家の北側にいた方がよいのでしょうか?また、人を家に招待したい場合は家の南側の方がよいのでしょうか?


J:
なるほど、すごい考え方ですね!あなたは機械技師でもあるとお聞きしていますが、五行説と自身の職業はどのような関係があるのでしょか?
S:
エンジニアたちが実に得意としていることは、物事はいつもうまくいくわけではないと受け入れていることです。何か特別な状況でものごとがうまくいっているように見えた場合、はたしてそれがうまくいかなくなるのはいつでしょうか?さまざまな状況に対してそのような心持ちでいることは非常に健全なことだと思います。例えば、誰かがこうした食べ方で健康を保っているとしたら、それが転換するのはいつでしょうか?子供たちは健康ではないかもしれません。年寄りはどうでしょう?第三者は?活発な人は?私たちはマクロビオティックも含め物事をすべて不変のものだと考えたがりますが、実際には全くそうではないのです。エンジニアリングでは変わらないものなど何もありません。問題は常に存在し、例えば、車のブラケットをデザインする際、それがどのくらい持つのか、あるいはそれが錆びてしまうのかを考えなくてはいけません。デザインはそうした疑問に答えることで得られるのです。
 


 科学はある意味、非常に哲学に近いものです。科学と東洋哲学を題材にした本(Dancing with Li MastersやThe Tao of Physics)がたくさん出されています。東洋における実践の多くは経験、知恵、知識の獲得を人々に奨励しています。G・Oは私たちに自ら考え、自ら成長し、他人の意見を盲目的に聞かないようにと強調していました。
講義で自分が話す際、これから自分が風水について話しをするが、自分自身はそれを信用してはいないと言ってから話すようにしています。当初こうしたやりかたを始めた際、聞く方はビックリすると思っていましたが、話をしたあと私のもとに近づいてきて、私がそう言ったことに感謝していました。そのおかげで風水が迷信じみたもの、あるいは奇妙なものだという彼らの印象を取り去ることに貢献したからです。私たちはともに何かを探求しているのであり、私自身も学びの過程にあります。情報は石に埋め込まれたままではありません。来年はまた違ったことを言っているかもしれません。むしろそれを望んでいますし。それはすなわち私が進化し成長していることになるからです。


J:
結局はそれが全てなわけですね、私たちが成長をし続けるというのは?
S:
その通りです。科学は私たちの宇宙は柔軟で流動的で変化しており、そこには予測可能性が含まれていると言います。私たちはそれと反対のことを生活に望みます。物事は静止状態であることを望み、それが柔軟で流動的なことを望んではいません。頭の中では白黒という考え方のほうがずっと分りやすいのです。でも私たちはその限定的な考え方から抜け出すことで自分たちの世界と、その世界との関係をまったく別のものに作り変えることができるのです。それの良し悪しではなく。行ったり来たり、その選択があるのは言い心地ですよね。
 

 私自身に対して問を投げかけるとすれば、他人が何を食べ、何をするのかどうかに関わらず柔軟にその人を受け入れることができるかということです。当初私は風水という迷信に非常にネガティブでしたが、自分で殻を作っていることに気づき、その後はもっとオープンになろうと努めました。それはマクロビオティックでも同様です。「マクロビオティックは食事療法である」という人がいた際にはその人を拒絶していましたが、今はもっと心を大きく持ち、なぜその人がその考え方をしたのか、そしてその特別な状況でそのような考え方がどのようにその人の役に立っているのかを理解するようにしています。

J:
最後に質問があります。人生の意味は何だとお考えですか?
S:
 すばらしい質問ですね。今現在の私の考えでは、可能な限り自分を開放し、可能な限りたくさんの色々な経験と理解を得ることだと思います。若いころ私は非常に自分の世界が狭かったと思います。多くのことについて非常に見栄っ張りで非合理的でした。今はそこに存在するものを最大限に活かし、人生を最高に楽しむようにしています。G・Oと彼が生きていた際の冒険や挑戦したことを考えると、私も自分の限界をちょっと超え続けたいと思います。自分を信じて。


 他にもあります。マクロビオティックにはおそらく全く別の表現の仕方があるのだと思います。食べ物は芸術であり創造力を喚起するものであるとともに、私たちは個人的あるいは集団的な表現をするさいにお互いを支えあっています。マクロビオティックを含め多くの運動で人々はお互いを批判、酷評、ジャッジし始め、集団的にも個人的にもその運動を停滞させています。G・Oが最初に提唱していたように、私たちはお互いが自分自身で考えることをサポートしあう集団だとすれば、非常に面白いと思います。どうしたらお互いを支え合うことができるのでしょうか?それはお互いを大いに愛し、それを美しいと考えることだと私は思います。

J:ありがとうございました。
 ――――――――――――――――――――――――――サイモン・ブラウンはマクロビオティックの講師・コンサルタント、ヒーラー、風水を専門としています。彼の著作は18冊にのぼります(Modern Day Macrobiotics, Practical Feng Shui, The Feng Shui Bible)。彼はヒーラーとして30年の経験があり、1986年から93年までロンドンのCommunity Health Foundation(地域健康財団)のディレクターを務め、以前はフィラデルフィアのThe Macrobiotic Association(マクロビオティック協会)の運営を手伝っていました。2006年から09年までイギリスのマクロビオティック協会の会長を務め、現在はFeng Shui Society(風水学会)の会長を務めています。有名なマクロビオティック・ディスカッション・グループをホストし、現在は年1回開催されるInternational macrobiotic teachers meetings(国際マクロビオティック・ティーチャーズ・ミーティング)を開催している委員会の一員でもあります。彼のHPをご覧ください。www.chienergy.co.uk   △▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼The Healer by Simon Brown
O Books, Winchester, UK, 2009
サイモン・ブラウンによるこの小説は、小さい子供の父親であり、自身と自分に関わった人々の人生を転換させるAdam Saunders(アダム・サンダーズ)についての話です。アダムは瀕死の事故にあい、そこから自身の健康を回復する過程で他人を助け、癒す方法を学びました。食物とエネルギーに関し考えさせられる文章が多くあり、ロマンスとドラマの合間に直観的洞察が織りなされています。読み進めていくうちにマクロビオティックに関する深い知見と理想の分析を統合しつつ、その研究をすることができる素晴らしい本です。サイモン・ブラウンは才能豊かな作家であると同時に、教育者でもありエンターテイナーでもあることは間違いありません。
                  書評Julia Ferre


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「Pushing the Boundaries Interview with Simon Brown, March 2012(限界を突破せよ 2012年3月 サイモン・ブラウンとのインタビュー)」は日本CI協会・編集部が和訳したものです。
GOMFの連絡先は下記となります。

E-mail:gomf@earthlink.net
英語版を読みたい方は下記のウェブサイトをご参照ください。

http://www.ohsawamacrobiotics.com/index.php?page=shop.product_details&flypage=flypage.tpl&product_id=189&category_id=11&option=com_virtuemart&Itemid=109





 
 

 
 
 
 



2012/09/27

氣とは


先日、KIJ認定マクロビオティックインストラクターの野田清美さんをお招きして九星氣学講座を開催いたしました。

大変ご好評いただいたようで、是非また第二弾を開催したいと思っております。

さて、氣とは何でしょうか?
陰陽というのも氣の働きです。

陰と陰、陽と陽では反発する氣が発生し、陽(Na):陰(K)=1:5のときバランスが取れるのです。
石塚左玄はこれに注目し、穀物を中心とした伝統的な日本食が治療に良いとしました。

マクロビオティックの基本食を実践すると、陰性を摂れば心身が陰性になり、陽性を摂ればまた陽性になることを実感できます。
実感すれば誰から教えてもらう事無く陰陽をコントロールし、日々の食事で自在に使うことができるのです。

日々この訓練をすることこそがマクロビオティックなのです。

2012/09/25

マクロビオティック・ヨガ教室集中講座第5期【9/22】

講師:森山 幹麗
ヨガアサナや呼吸法、そして瞑想法の実技では、世界に通用する技術を実践・実行致します。
食養とヨガの大切さを、東洋思想から学びます。
また、季節の変わり目の体調コントロール方法など、ヨガと自然食の密接な関係を解りやすくお伝え致します。

【9月の講座内容】
マクロビオティック・ヨガ式 自己コントロール法&自己管理法
ヨガの実践により日常での時間・健康・感情・お金の安定と向上方法を学ぶ

講師 森山先生

 ヨガの八支則の考え方では、5段階目にあたりプラティヤハラ「自律訓練法」として4段階目までに習得した物事について、さらに「調和・集中」させる能力を養う領域にあります。土台となるヤマ・二ヤマ・アサナ・プラナヤマなどの「心構え、身構え」による食事や呼吸も含めた道徳的、生理的修行から、心理的、精神的啓発法「氣構え」への第一歩となる重要な要素です。
 ヨガや食養の学びを受け同じような話を聞いていても、人それぞれに結果や方向性が違ってくるのは、カルマや経験値や潜在意識の影響があることを悟ることで、自分自身で行う「自己啓発」の行うべき道筋が理解できます。
 身体面での自己コントロールは、無意識の領域を意識的領域(例えば不随意筋を随意筋として動かせる領域を増やすなど)に訓練し、感じる力を高め、姿勢の歪み、ねじれ、偏りなども客観的に観察し調和を心がけます。
精神面では、心や身体の不具合と思えることや当たり前と思って取り組んでいることを、今一度自然体で「断・捨・離」し「無」の状態に戻れるよう常に心がけ、無双原理を活用し仕事・生活・時間など様々な物事に「信じず・疑わず・確かめる」習慣を実践してみましょう。

片鼻呼吸法


木のポーズ
木のポーズでは、呼吸への意識を高めながらバランス感覚を養い、様々な状況に応じた適応能力と許容範囲を広げる方法として、爪先立ちや飛び跳ねる動きも取り入れました。
自分自身で自分に必要なヨガを発見して応用できるよう心がけていただいております。

手もみリラクゼーション


足ふみリラクゼーション
マクロビオティック・ヨガ教室の今回のリラクゼーションタイムは手足の揉みほぐしでした。
ヨガや呼吸法を実践した後に行うペアヒーリングですので、何もせず治療院などでマッサージなどを受けるよりも「もみ返し」が起こらず、ヨガ式マッサージの素晴らしい効能を体験していただけたと
思います。


次回のお知らせ
日 程:10月27日(土)
内 容:食養手当て法・民間療法 身近な食材を利用した手当法を紹介
           しょうがシップ 芋パスタ 梅醤番茶 しょうが油 オイルマッサージなど

全過程(12回)ご出席の方には修了証進呈しております。
次年度へ補講できますので期の途中からご受講も歓迎いたします。
※卒業生はインストラクターとして活躍できます。

いつもご覧いただきましてありがとうございます。
内容の充実に心がけておりますが、皆様のマクロビオティック・ヨガに期待することやご意見・ご要望を遠慮なくお教え下さい。

ご承諾いただけましたら情報を共有できるよう、こちらのブログでもご紹介させていただきます。
お問い合わせはこちらまでどうぞ。


2012/09/09

陰陽差


人間の血液はNa:K=1:5であり、同じ割合をもつ玄米が中庸とされています。
この割合が大事で、どちらかが多かったり反対に少なかったりすると心身に異常をきたすのです。

西洋の思想というのは人間と自然を分けて考え、自然災害のような問題に対し自然をいかに変えるかという対策を講じます。
これには分析的な思考が必要であり、それが西洋の科学の進歩につながりました。

東洋の思想では人は自然の一部であり、問題に対しいかに自然に従い対応するかという対策を講じます。

上記の例にも西洋人と東洋人の陰陽差が現れています。

現在領土問題が緊迫しています。
中国人と日本人ではどちらが陽性、陰性でしょう?
北半球においてはより北に住んでいる中国人が陽性、より南に住んでいる日本人が陰性と言えるでしょう。

お互いの陰陽差を認識することで解決の糸口が見つかるのではないでしょうか。

2012/09/07

乗る


陰陽とは生き物であり、その変化のリズムに乗っていくことが必要です。
大乗仏教、小乗仏教というのがありますが、正に単に覚えるだけでなく実感、体感してリズムに乗っていくということでしょう。

陰陽の命の流れに乗っていくことが行であります。
現代も道や行というものはありますが昔とは食べ物が変わり、陰陽のリズムに上手く乗れなくなったから現代人は西洋からの知識に飛びついてしまうのでしょう。

2012/09/04

冷暖自知


陰陽とは、この世の現象ではなく、それを作っている原理であります。
それを科学であらわそうとすると、この世には多くの法則が必要であり、複雑怪奇なものになってしまいます。

科学は横の因果関係、陰陽は縦の因果関係でありますが、桜沢如一は陰陽で科学を表したのですが、このきっかけとなったのが石塚左玄であります。
石塚左玄が陰陽で食を分析した結果、伝統的な日本食がとても良いとの結論に達し、食を正せばあらゆる病気は治るとしました。

その石塚左玄の理論により健康を取り戻した桜沢如一は易を用いて宇宙の秩序を説明しました。
それは知識、覚えるものではなく体感するものです。
冷暖自知、つまり暑さ寒さを知識でなく体感するようなものです。

体感、体得するところから学問が始まるのです。

2012/08/28

マクロビオティック・ヨガ教室集中講座第5期【8/25】

マクロビオティック・ヨガ教室集中講座第5期【8/25】


講師:森山 幹麗
ヨガアサナや呼吸法、そして瞑想法の実技では、世界に通用する技術を実践・実行致します。
食養とヨガの大切さを、東洋思想から学びます。
また、季節の変わり目の体調コントロール方法など、ヨガと自然食の密接な関係を解りやすくお伝え致します。

【8月の講座内容】
マクロビオティック・ヨガによる社会貢献と世界平和
奉仕行(ボランティア活動)等を通じた、心身の学び方

 東日本大震災から、原発の問題など日本をはじめ世界の人々の意識が大きく変わる出来事がおきました。
大きなものの見方と考え方を実践した生活から、ヨガや瞑想なども取り入れ自分自身の心身の平和を持続しつつ世界の平和に繋がる生き方にシフトしている仲間が増えています。
 金銭やエネルギーの過剰な消費生活に麻痺してしまったと言っても過言ではない現代人は、人間が人間の都合の良い社会生活のための開発による地球環境破壊や生物多様性を無視した行いから、巡りめぐってその影響を受けている状況を悟り、時代に適した形で法律や規制を改善し精進する生き方が求められています。
 我欲を抑えず当たり前のように行っている物事に今一度考え直すという行為を、自分自身と向き合う時間(ヨガ・瞑想)などを利用して実践してみましょう。
人は一人では生きていけないものですから、支えあい協力し合う形を大切にして、古い習慣や足の引っ張り合い・依存や依頼心が先行するような生き方から身を引き、仕事や住む場所を変え、生活そのものの生き方を変えてみる努力が必要です。自分自身で自分の人生の役割に気づいて新しい仲間を作ることも大切です。
ボランティア(奉仕行)活動により、犠牲を伴う信仰心を持ち、国や文化の枠を超えた、全人類が地球環境と平和を前提とした活動に参加するなどして、地球人として日本国内だけで物事を考えるのではなく、全世界や宇宙の出来事が己と関係していることを感じられる意識レベルに生活と行動をシフトしてみましょう。

講師の森山幹麗先生
国や地域の枠組みや民族主義の争いや領土問題を解決するための、多くの人が望む世界の平和に必要なことはなにか?
・アネカンタ
 不定主義、非独善主義、非対立主義
・アヒムサー
 不殺生、非暴力、再生する
・アパリグラハ
 非所有







マクロビオティック・ヨガアシスタント佐々木薫先生(集中講座卒業生)

最後は瞑想で心を落ち着かせます

次回のお知らせ
日 程:9月22日(土)
内 容:マクロビオティック・ヨガ式自己コントロール法&自己管理法
           ヨガの実践により日常での時間・健康・感情・お金の安定と向上方法を学ぶ

全過程(12回)ご出席の方には終了証進呈しております。
次年度へ補講できますので期の途中からご受講も歓迎いたします。
※卒業生はインストラクターとして活躍できます。

いつもご覧いただきましてありがとうございます。
内容の充実に心がけておりますが、皆様のマクロビオティック・ヨガに期待することやご意見・ご要望を遠慮なくお教え下さい。

ご承諾いただけましたら情報を共有できるよう、こちらのブログでもご紹介させていただきます。
お問い合わせはこちらまでどうぞ。







2012/08/23

考える


現代の教育では覚えることばかりですが、「考える」ということもとても大切です。
覚えると考えるでは脳の働きに違いがあり、陰陽でみると覚えることは陽性、考えることは陰性です。
現代人は考えることをしなくなり、覚える(陽性)ばかりになっています。
これは食べ物に例えると肉や卵ばかり食べているような状態です。

科学というのは現象を追求するものです。
スイスの精神医学者であり分析心理学の創始者であるユングという人物がいます。
彼は精神分析学者であるフロイトの弟子でしたが、次第にフロイトとの考えの相違から訣別してしまいます。
その後彼は易を学び、影響を受けました。
それまで彼が抱いていた問題点が陰陽を学んだことで解決したのです。

陰陽を理解するには体で陰と陽を体験することです。

2012/08/21

相対に見る


私たちが学校で習った科学的な考えは、人間と自然を切り離すものです。
その考えでは人間がいなくなっても自然は何も変わらず成り立つこととなります。

しかし東洋の考えでは人間は自然の一部であり、人間の考えることも自然の動きの一部なのです。
そのため人間がいなくなってしまうと今現在の自然は成り立たなくなるということになります。

また科学の見方は絶対とするものです。
毒は絶対の毒であり、薬は絶対の薬です。
そのため放射能は排除せねばならないということになります。

陰陽は相対論でありますから、絶対の善悪、絶対の薬や毒は無いのです。
放射能は多量はもちろん良くないのですが、少量ならば体に良いとされ、療法にも利用されています。

白血球といえば、体の免疫力を決めるものですが、これには顆粒球とリンパ球があり、このバランスが崩れてしまうと顆粒球が胃の粘膜を傷つけてしまいます。
ある人がAさんにとっては善人ではあるがBさんにとっては悪人であるようなものです。

2012/08/10

変化に対応する


体は常に変化します。
そのためずっと同じ食事を続けていけば良いというものではなく、ある日いつもの食事がおいしく感じなくなることがあります。
これはマクロビオティックの基本食をやっているとわかることですが、毎日食べているごま塩が急に見るのも嫌な程食べたくなくなり、鉄火味噌に変えるとおいしく感じたりするものです。

何を食べるかという陰陽は皆さんよくご存知でしょう。
食べる量にも陰陽があります。
大食に比べ小食は陽性であり、小食に比べて大食は陰性です。

体の陰陽に応じて食事を判断できるようになることが肝要です。

Awakening Intuition From Food and Intuition 101, Volume 1(目覚めよ、直観 食べ物と直観101 ボリューム1)


Julia Ferre

ジュリア・フェレー

















イントロダクション
 誰もが直観をもって生まれてきます。それは初めて息をした時にはすでに備わっており、生涯を通じて冴えていきます。それは自然に備わった内なる知識と感情であり、正しい道筋を示すものです。それは、もって生まれた個人的、実践的、そして即効性のあるものです。直観を磨くことであなたの人生が豊かになり、思い通りの人生が送れるようになります。

 直観とは、満足の得られるものを見つけ出し、苦痛をもたらすものを避けるためのコンパスのようなものと言えます。その効用は幅広く、基本的ニーズの充足や生きることの喜びを見出すこと、有意義な人間関係の発見やキャリアの充足などにわたります。

 私たちが直観と考えるものの多くは学習行動(leaned behavior)と実際は言えます。例えば先日、蛇口から水をコップ一杯に注いでいた時です。部屋が薄暗かったこともあり、水が一杯になるのを目で見て確認することはできませんでしたが、それを感じ取り、コップから水が溢れる前に蛇口を止めることができました。これこそ直観だ、と最初は思いましたが、考えてみるとこれは学習行動だということに気づきました。これまで生きてきた人生の中でコップが一杯になるときの音の違いを学習し、この知識を頼りに今、蛇口を締めるのはいつが良いのかを判断していたのだと気づいたのです。別の例として、ある事やある人を直観的に好き・嫌いと言うとします。そうした感情は過去の物事・人物との関係や経験に基づいていることがよくあるのです。

 他方、直観とは試行錯誤を通じて向上し、連想を通じ磨かれるという私たちが生まれもった知性の一部でもあります。直観の物理的な表現は、本能や反射神経、睡眠・栄養・愛に対する欲求です。例えば、人間はある種の制約をもって生まれてきます。飲んだり、食べたり、眠ったり、他人と一緒にいることなどです。やがて、水や食べ物、安心できる場所や友人・家族などを見つけることを学び、それを蓄え、調理し、場所を確保し、人間関係を築いていくのです。この世界を理解するための感覚と私たちの案内役となる直観を活用することで、生存と繁栄のための様々な能力をさらに高めることができます。
 
直観と食物の相補性
 直観を理解し磨くうえで食べ物が有用である理由はいくつかあります。

1.    食べ物には普遍性があります。つまり、毎日食べなくてはいけないわけです。瞑想という直観を理解し磨く別の現実的な方法もありますが、食べるという行為は選択のしようがありません。特に、実践の機会が何度もあることを考えると、食べるという習慣的行為は直観を学ぶ有力な方法です。

2.    食べ物はユニークかつ個人的なものです。直観の学習にそれを取り入れることで学習主体の個々人が関心を持ちやすくなります。

3.    食べ物は生活の基礎です。私たちは生きるために食べ、そのおかげでやりたいことができ、豊かになっていきます。食べ物との基本的な関係を通して成り立つ態度と習慣がそのほかの生活領域において私たちの認識と行動に影響を与えるのです。

4.    食べ物は私たちの健康と感情に影響を及ぼします。反対に、肉体的健康は私たちの心の働き方に影響を与え、その一方で感情は私たちの考え方を特徴づけます。

5.    食べ物は健康、容姿、価値観と直接的な関係があります。現在、大勢の人が食べ物と自己認識に関する無秩序な常習や確固とした主義のない態度に悩んでいます。健康な食べ物や態度を知ること、直観が健康な選択を形成する方法を学ぶことは、食べ物を有意義に理解する基礎となります。

6.    食べ物と同様に直観は誰もが持っているものですし、意識的に活用することができます。食べ物と同じく直観も芸術に至る可能性があります。

7.    直観と食べ物は相補的です。直観を通じ健康的な食べ物を選び、その選択を通じ得られる健全な体、心、精神が直観力をさらに強めるのです。

 多くの人は健康的に食べたいと思っていますが、何を食べ、何を避けたらよいのかということについての無数の食事法や理論に晒されています。直観を通し満足の得られる食べ物が選択でき、自身を養える食事法を考えることができます。直観を活用することでこうしたこと(無数の食事法や理論)を把握・活用できるのです。

この本の活用法
 この本は「食べ物と直観101」のボリューム1です。この本で紹介するテクニックを活用することで、1)自分の中にもともと備わっている直観に気づき、2)自信を持って食べ物を選び調理することができるようになります。長い目で見たときの目的は、自身の欲求と嗜好を基礎に健康な習慣を身につけることにあります。

 この本には全部で42のレッスンが16レッスンの形で各章にテーマを掲げ設けられています。私はこのレッスンを1から42まで順番に学習するように勧めています。各章では食べ物との関係(選択、調理、消費にいたるまで)が学べるようになっています。質の高い食べ物や調理機器の選択の仕方だけでなく、調理のテクニックに関しても書かれています。レシピやメニューもあります。

 11レッスンずつ進め、1週間で1章学習できるようになっていますが、学習の仕方はそれぞれの人にお任せしています。休憩したい場合は章と章の間にとることをお勧めします。各レッスンはその前のレッスンの学習に基づいているため1日に1レッスン以上学習することや、各レッスンを飛ばして学習することはお勧めしていません。ベストを尽くしてください。やる気が大事なのであり、完璧は求めていません。

 ボリューム2ではさらに直観を磨くことができます。ボリューム2では引き続き直観を食べ物とそれを超えた領域にまであてはめ、多くのエクササイズと直観の7領域をさらに紹介・説明します。

 このレッスンを活用し自身の直観的な意識を高め、より健康になりましょう。ベジタリアン、マクロビオティック、ビーガン、など「食べ物で特色づけられた」人になることは今もこれからも期待していません。それでも、この本を活用することで今後一生、自身の欲求にかなった積極的な変化を統合することができるようになることを希望します。そうすることであなたの直観がしっかりと働くことになるのだと、私は考えます。

直観を取り戻す
 健康と直観には関連があります。痛み、病気、ストレスは安らぎへの探究心を駆り立てるものとなり、この衝動心こそ直観が働いていることを示すものです。健全な肉体であれば私たちは余計なことを考えず物事に集中でき、健康であれば直観を養うことは容易なのです。

 誰もが内なる気づきの兆候を感じていますが、その解釈の仕方を知らないでいます。あるいは、状況に応じ直観が妨げられることもあります。例えば次のような点が指摘できると思います。

1.    中毒は正確な内的気づきに干渉し、それを隠す

2.    幼少期の極端なトラウマが自らの内なる声を信じなくさせる

3.    ひどい裏切りにより他人や一般的な助言を聞かなくなる

4.    自然災害を回避すべきであった、あるいはもっと分別を持つべきであったという感覚のような想定および批評

5.    自分を疑うこと

6.    混乱と混沌をつねに生み出す感情・恐怖

7.    以前の状況に対する困惑

直観は誰しも自然に備わっているという前提からすれば、この本を読むことで読者は直観を全身で受け止めることになります。次の項目は直観を取り戻すためのいくつかの「処方箋」です。

1.    中毒を克服する。中毒は深刻な悩み問題であり、必要であれば有名な医者やセラピストからのカウンセリングを受けるべきです。この本の中では軽度の中毒に対する簡単な助言を提供していますが、深刻な中毒に対しては十分なケアを提供しているものではありません。

2.    自身を教育せよ。情報は心を向上させます。

3.    情報を応用するために行動せよ。理論的な理解と共に実践的な行動も必要です。

4.    健全な習慣を確立せよ。食べ物、肉体的運動、休息を含め基本的な欲求を満たす際のリズムと秩序を確立することが必須となります。

5.    安心と常識を可能な限り実行に移せ

6.    ポジティブになれ。可能な限り大きなポジティブ性をもちましょう。

7.    大局に立て。人生のポジティブな側面を養いましょう。

直観とは、いかにして自分が物事を正しく行っているのか、その確認を助ける生まれ持った能力だと思いますし、そうだと確信しています。地球上の誰もが物事を正しく行おうとしており、そのプロセスの背後には直観が働いていると思います。そのプロセスの中心に直観があるのです。

 直観によりあなたの人生が実り多いものとなり、肉体的な活力、感情的な安定、精神的な高潔、霊的な気づき、が高上することを願います。

レッスン9:意見(Claim
 あちこち意見だらけ!医者、政治家、教師、両親、作家、広告家、皆がこれは役に立つ、これは好ましい、これは一番だ、と主張しています。どうしたらその意見が真実だと思えるのでしょうか?

 真実とは普遍的なものであり、常に誰にでもあてはまることです。否定する人が誰もいないことです。例えば、人間が生きるためには水が必要だということは事実であり真実です。その一方、意見とは主観的なものです。先ほどの水に関して言うならば、水の種類や消費量、濾過装置の種類など様々な意見を述べることができます。湧水、山水、濾過水、イオン水などたくさんの種類の水とそれに対する意見が存在します。

 モノに対する意見以外にも経験に対するものも存在します。私の兄が高校でサッカー部に入っていました。ある暑い日の厳しい練習のあと、彼はチームの特大サイズの給水ボトルからコップ満杯の氷水をガブ飲みしたそうで、ひどくお腹を壊しました。彼は氷水のせいだと言い、クラブで激しく練習した後は絶対に氷水を飲まないことにしたようです。彼は私にも自分自身の経験をしきりに説明していました。
 
 意見の中にはまた聞きで伝わるものもあります。ある友人が二人の大人の水泳選手の話を立ち聞きしました。彼らは水泳選手の加水作用(ハイドレーション)について話しており、水中でも脱水すると話していました。片方の水泳選手はスポーツドリンクが身体を水和させると主張し、他方は煮沸水の方が効果があると主張していました。このことを別の友人に話すと、彼も似たような経験をしたことがあると言いました。彼は水を沸騰させ、冷まし、一日の間それを飲みました。煮沸水を飲むことで身体が水和し、吸収力が増し、夜中にトイレに行く必要がなくなったと言っていました。

 意見の多くは広告家がします。水濾過装置を宣伝している複数階層会社のミーティングに参加した際、ある講演者は、検死官が死体の解剖をした際、死体の内臓が脱水していることがよくあると発表していました。体重比で通常よりも水分が多い人であってもそのようなことが起こるそうです。彼は自分の製品が人間の身体を水和化する純水を提供することに優れていると主張していました。

 意見は余興の面があり、役に立つことがよくあり、感激することも時々あります。このレッスンのポイントは「これは本当なの?」ということにあるのではなく、「どう対処したらよいの?」ということにあります。
 ある意見を信じるかどうか、そしてそれに基づき行動するかどうかをどのように決めますか?その主張の根拠と自身が期待することを考えることも大切ですが、独学すること(製品やその価値について学ぶこと)も大切です。聞いた経験が自慢話にすぎないのか、何らかのメリットがあるのか注目してみましょう。ある主張が役に立つのはどんな時なのか、その見分け方を学ぶことに意義があります。

 教育を通じ自身が理解と評価を必要とする情報を得ることができます。練習を通じて見聞の広い選択をする際に必要とされる意識を高めることができます。初心者はまず主張を分析する方法から学びましょう。今回は水を使い練習します。

エクササイズ9:水についての意見を確証する方法
 このエクササイズを通じて水についての意見を確証することができます。エクササイズ8で行ったのと同様、水を一口含み、それを唾液と混ぜ合わせ、じっくりと味わってみてください。その香りとそれが与える満足感を感じてみてください。飲みこみ、胃がどう感じるのか、気持ちが良いかどうか、注意を向けてみてください。ただ感じるだけです。この水について何か特に感じることがあれば、それを受け入れることができるか考えてみてください。

 このエクササイズを他の水でも試してみてください。浄水器の水の代わりにペットボトルの水を飲むか、あるいは水道水の代わりに煮沸水を飲むか、安いペットボトル水でも大丈夫です。最初の水を味わったのと同じように2回目の水も味わってみてください。唾液と絡ませ、その味、満足感、口の中の感触を確かめてみてください。比較してみてどう感じますか?水の種類はいろいろなものを試してみてもよいです。特に気になった水や浄水システムに対して何か感じたときには特にそうしてみてください。

 このエクササイズは水にフォーカスしていますが、食べ物や製品についての他の意見を分析する際にも使えます。

要約:
 人生という旅では無数の意見に出くわします。毎日それに出会い、生きている間はずっとそうです。この本で私が伝えたいことは私がしていることをあなたにもしてほしいと言っているではありません。自分自身で物事を決めていけるような直観を発達させることにあります。意見は常に自分自身の周りにあって、それが自分に合っているのかを決定するのはあなた自身です。どんな意見であれ、それが納得のいくものかどうか評価するのはあなたの権利であり、責任であり、あなたの力が及ぶ範囲のことです。こうしたエクササイズがあなたの直観を磨くことになるのです。



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「Awakening Intuition From Food and Intuition 101, Volume 1(目覚めよ、直観 食べ物と直観101 ボリューム1)」は日本CI協会・編集部が和訳したものです。
GOMFの連絡先は下記となります。

E-mail:gomf@earthlink.net
英語版を読みたい方は下記のウェブサイトをご参照ください。

http://www.ohsawamacrobiotics.com/index.php?page=shop.product_details&flypage=flypage.tpl&product_id=190&category_id=11&option=com_virtuemart&Itemid=109