2011/11/25

マクロビオティック医学シンポジウム

11月23日、マクロビオティック医学シンポジウムが開催されました。

約300名の方々に御参加いただけました今回のシンポジウムでは、西洋の医学と東洋の養生法が対立ではなく、相補的であるということを確認することができた、まさに画期的なイベントとなりました。

この「東洋」と「西洋」が相補的、つまりお互いに歩み寄ることが可能であるということを桜沢先生は昭和26年(1951年)に「東洋と西洋の会合」(F.S.C.ノースロップ著、桜沢如一・田村敏雄訳)という著書を紹介することで先鞭をつけておられます。

日本国のガン研のトップのドクターの方々が、マクロビオティックにアプローチしてくださったことは、大変喜ばしいことであり、日本CI協会も今後もより一層の精進が必要になってくるものと思われます。

マクロビオティックは栄養学とは違います。違いはありますが、それと相いれないわけではなく、むしろ相補的です。なぜならば、現実的に栄養学のカロリー計算を守って日々食べ物を食べている人はいないですし、むしろ、各々の方の直感に従って取捨選択して、日々口に入れるもの、マクロな意味での環境を摂取しています。その直感力は各々の方々の経験により培われ、その経験は実体験・体感を通じて獲得されます。その直観力の最高位に位置するのが判断力の最高位であり、最高判断力です。

人間は心と体と霊で構成されています。体が心と霊を奴隷化してはだめです。逆にならなければ。桜沢先生は、脳を宇宙からのメッセージを受け取る受信機を考えております。この受信機は肉体という物質の一部です。だからこそ、肉体を健全に保ち、健康に整え、受信機を正常に働かせる必要があります。それが玄米正食であり、その前提には陰陽調和があります。

体内の生態系を整える必要があります。ミクロコスモス、マクロコスモスというカタカナ語を持ち出すまでも無く、私たちは環境の生物であり、環境を摂取していきています。ただ、その前提には陰陽という考え方があります。陰陽の調和が整えるという意味であり、個々人の体内環境という生態系を整えずして、自然環境という対外環境を整えようとするのは、エセに思えてしまいます。その人自身が調和を保つことこと、まず食欲を律することができることがまず初めでしょう。

雑草は生態系が破壊された所に成育します。繁殖力はものすごいものです。生態系を整えることで、雑草は有害なものではなく、無害なもの、というよりもむしろ、その環境と調和したものとなることができます。生体外で繁殖するものが雑草であり、生体内で繁殖するのがガンです。ガンの克服、雑草の克服、その両方に共通することが調和を図るという事にあるのだと思います。

バランスと調和は違います。バランスは天秤、調和はスパイラルです。この世はすべて陰陽という遠心力と求心力のスパイラルで構成されています。陰陽はバランスではない。その点を勘違いされている方が非常に多いです。是非、「無双原理・易」(桜沢如一著)を再度一読していただきたいと思います。