2011/07/19

日本CI協会でマクロビオティックとヨガを総合的に学んでみましょう!(特別版)

「マクロビオティック・ヨガの歴史」                   
日本CI協会 マクロビオティック・ヨガ教室主任講師 森山幹麗 


 今回はマクロビオティックと日本のヨガの関係を、マクロビオティックの雑誌「月刊マクロビオティック」のひとつ前の名前「新しき世界へ」の記事などからも抜粋しながら、ヨガとマクロビオティックを愛する皆様の参考となる情報としてご紹介したいと思います。


 現在私が引き継いで日本CI協会セミナールームで開催させていただいております「マクロビオティック・ヨガ」の名称は、日本CI協会より命名された歴史ある名前であり、単なるブームで終わらすに文化としてマクロビオティックが様々な物事と調和できるようなヨガの役割を長年実践している教室です。


 日本CI協会でヨガ講師として講座指導などされていた先生方は他にも数名いらっしゃいますが、ちょうど20年ほど前の1991年の月刊誌に、当時マクロビオティック・ヨガ講師として日本CI協会でヨガ指導を担当されていた「三好暁先生(元沖ヨガ修道場生)」の記事が掲載されています。”健康学園”という大自然のなかでハイキングやスキーなど宿泊を兼ねたイベントと共にマクロビオティックの勉強実践会が盛んに開催されていた頃のことです。太極拳などと一緒に開かれていた健康セミナーの一つでもあった「マクロビオティック・ヨガ教室」は、当時の様子を先代の三好先生にうかがったところ、現在のCI協会会長の奥様などCIスタッフの方々も参加者の方々と一緒に参加するアットホームな雰囲気の教室であったそうです。さらに10年ほど昔の1984年頃には、当時日本CI協会発送係の「横田雄治先生(元沖ヨガ修道場生)」が、日本CI協会ヨガ・インストラクターとして、ヨガのご指導をされていました。


 日本CI協会でヨガ指導をされてきた方々が学んだヨガに、「沖ヨガ」という日本人が世界に誇れる日本発祥のヨガがあります。


マクロビオティック・ヨガの源流の一つとなっている「沖ヨガ」は、日本CI協会の先輩ともいえる「沖正弘導師(導師=指導者)」が、東洋の精神文化をインド発祥のヨガと統合し伝え広めたヨガです。


 幼少時ご両親を亡くされていた沖正弘導師(1921-1985)は、桜沢如一先生(1893-1966)理真先生(1899-1999)夫婦を「親父・お袋と呼ばせてくれ」といって、1950年頃から親密なお付き合いをされていて(1977年6月号より)、真生活協会(メゾン・イグノラムス=CIの前身で略称MI)の頃には道場長も任され、偏ったマクロビオティックをしてしまいがちな実習生に対して、大きなものの見方と考え方ができるような総合的な生き方(生活法)の実践を、時には竹刀片手に厳しく指導されていたと伝えられています。


 今から50年程前の1963年に、桜沢先生が沖正弘導師をヨーロッパに紹介した写真が、1991年5月号の月刊誌「松田光弘氏」の記事にて紹介されています。1960年前後の日本ではまだヨガを知らない人がほとんどだった時代に、多くのヨガ団体の設立に携わり日本のヨガの普及に貢献され、この頃から”沖ヨガ”が世界中に広まり始め、沖正弘導師はインドとスイスから医学と哲学の学位をうけられ活躍されていたと聞いております。


 私は沖先生にお会いした記憶がありませんが、私が15歳の頃に出会ったヨガが”沖ヨガ”であったことは、当時から家業としている”マクロビオティック”のご縁(元リマクッキングスクール札幌校)によるものでした。その後ご指導いただく先生方も沖ヨガの本格的な実践者が多かったことも本当にありがたいことです。日本CI協会で研修生を卒業しヨガ教室を任せてもらえるお声がけをいただいたCI協会とオーサワジャパンのスタッフのお世話になった方々からも、代々後継者を育てようとご尽力されているお心遣いを感じ、感謝の気持ちでいっぱいです。


 沖ヨガでよく教えられる「感謝・下座・懺悔・奉仕・愛行」や「全肯定・全活用」といった言葉を、マクロビオティックの学びからより深く現実的に感じられるようになりました。そしてマクロビオティックの「一物全体・身土不二・陰陽理論」をヨガの教えから実体験を通じて純粋に学ぶことができたと思います。


 ヨガ自体にマクロビオティックが含まれているとよく表現されますが、ヨガの目的といえる瞑想の段階に至る微細な感覚に覚醒するプロセスは、多様化するストレスの多い現代の社会において色んな考えと生き方があるそれぞれの人に応じた繊細で丁寧なアプローチが必要になっていると思います。


 長年に渡り食とヨガの探求をした者がわかる領域を確かめ合えるような場所として、原始的なヨガの学び方(少人数制など)を実践しているマクロビオティック・ヨガ教室を、次の世代に受け継ぐ一人でありたいと日々精進しながら毎回の教室で出会う方々とのご縁も大切にしています。




1963年、沖正弘氏をヨーロッパに紹介
(中央武道着姿が沖先生、同先生右隣が桜沢先生)




※マクロビオティック・ヨガを実践している森山幹麗主宰の「くつろぎ工房」の活動情報は、こちらのページからご覧下さい。
http://kutsurogi.ciao.jp/