2011/02/21

にっぽんのパンと畑のスープ

プロの料理人もこっそり通うという話題の料理教室・葉山「白崎茶会」の調理人、
白崎裕子さんのパンとスープの本です。


「にっぽんのパンと畑のスープ」白崎裕子著 WAVE出版 1,575円(税込み)

自らを「調理人」と呼び、料理教室というより、楽しい「茶会」にしたいと考える
白崎さんの教室は、いつも大人気でなかなか空きがでないことで有名です。
ところが…。ラッキーが重なり、書籍担当E藤・M本ともに、日時は別々でしたが、
茶会に参加して参りました~!

この本の中にもキッチンの様子や調理人である著者や助手さんが写っている
写真が掲載されていますが、まさにあのまんま!
目の前に葉山の海がドド~ンと広がる絶景の場所に立つ古民家での料理教室
は、大自然の雄大さと、昭和の懐かしさをダブルで味わえるとっても素敵な場所
でした。

教わったのは、「昭和の香りのするカレー」とカレーに合う「福神漬け」や箸休め
の1品とデザート。とってもおいしくて、腹八分目というマクロビオティックのお約
束をすっかり破って、腹十二分目くらい食べたような気がします。
全て、動物性食品・卵・乳製品・砂糖など不使用の食材のみで作っているのに、
なんでこんなにコクがあっておいしいの?・・・と思わずひとりごと!


著書の中で紹介されているパンやスープもどこか昔懐かしい香りのするものが
多く、日本古来からの穀物菜食を愛する調理人の思い入れを感じます。
書名の「にっぽんのパン」とは、ずばり、「うどん粉(地粉)のパン」。
日本が誇る伝統食材や安心食材を使い、古きよき時代に一瞬にしてタイムスリ
ップする調理人の技は見事というしかありません。
また、料理教室で以前習った手打ち麺を作ってみたがうまくできなかったという
生徒さんに対して、粉の種類や水の分量などについて聞いた上で更に、

「作った場所は?神奈川県?静岡県?場所によって気候、特に湿度が違うし、
水も硬水・軟水で吸収率が違うんですよね。気温は何度くらいでした?マンション
ですか?」

などと詳しく条件を聞いてうまくできなかった原因を追究する真摯な研究態度には
恐れ入りました。


そんな研究を重ねて生み出された黄金率のレシピが満載されたこの本はまさに
お宝もの。皆さんも長年の研究によって生み出された黄金比率の粉配分でおい
しいパンを焼いて、パンに合うほっこりスープで温まってくださいませ



「にっぽんのパンと畑のスープ」
白崎裕子著 WAVE出版 1,575円(税込み)