2011/06/23

部分と全体-医療・農業編

宇宙の秩序の第七天は無限の世界である。

無限の世界とは、無であり一であり、そこには何もないのではなく、全てがある世界である。

その無の世界から有が生れ、最初のそれが陰と陽である。

我々が五感を通じて知覚できる世界が有の世界であり、それはあたかも(五感によれば)正確な世界、現実の世界の様に感じる。

それが現実であるという点は間違いではないが、我々が現実だと思っている世界の上にはさらに一つの世界がある。

物事には裏表がある、とはよく言われる。まさにそれは陰陽のことであり、もともと無にはすべてがあるのだから、当然といえば当然である。

現実の世界で陰なら陰の部分、陽なら陽の部分、という部分のみを捉えてしまうから弊害がでてくるのである。

元々は全体なのであり、その視点をうしなってはいけない。

農業でもトラクターを導入したことで部分的にはメリットもある。それは明白であるが、高価なトラクターの原価償却や滞納料金を支払うために、家族が離散して兼業農家化してしまっている問題もある。また、身体を動かさずにトラクターにのって悠々自適と勘違いして健康が疎かになってしまっている。

医療の現場でも、特に外科は医療器具が法外に高い。その法外に高い医療器具の支払のために無意味な検査、検査、検査の連続で、結局、判明するのは日々の生活を改善してください、とのこと。それは当たり前であり、そもそも自分の身体のことを自分が分かっていないのが問題あるのではないか。その分かる、分からないの判断のコンパスが陰陽でありマクロビオティックを実践する意義なのではないか。